スバル・フォレスター2代目に「STiバージョン」追加。パワーアップした2.5L水平対向ターボエンジンを搭載【今日は何の日?2月3日】

■STIがチューンナップしたピュアスポーツSUV

2004(平成16)年2月3日、2年前にフルモルチェンジした2代目フォレスターに、STIがチューンナップした「STi Version」が追加されました。フォレスター初の2.5L水平対向ターボエンジンと専用6速MTの組み合わせで、他のSUVを圧倒する走りを実現しました。

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2004年にデビューしたフォレスターSTi Version。2代目フォレスターに追加設定


●都会派SUVと一線を画した走りと使いやすさを追求したフォレスター誕生

クロスオーバーSUVの初代フォレスターは、1997年にデビューしました。

当時は、トヨタの「RAV4」やホンダの「CR-V」のような、都会派のSUVモデルが人気を獲得していました。フォレスターは、それらと一線を画して、力強い走りと高いオフロード性能、あらゆるシーンでの安定した走りと使いやすさが特長でした。

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1997年にデビューした初代フォレスター

四角張ったフォルムでワゴン色が強いスタイリングに、220PSを発揮する2.0L水平対向ターボ(EJ20型)エンジンと、シンメトリカル4WDを搭載。ハイパワーながら低重心であることによって、優れた操安性と力強い走りを達成した新しいタイプのSUVをアピールしたのです。

それを証明するように、発売前に24時間連続走行で平均速度180.82km/hと世界最高速度233.341km/hを達成して、「世界最速SUV」の称号を得ていました。

オン/オフロード両方で優れた走破性を有するフォレスターは、市場で高い評価を得てヒットモデルになったのです。

●フォレスター初の2.5LターボとSTIチューンでハイパワーを実現

フォレスターは2002年にモデルチェンジして2代目がデビュー。都会的な雰囲気のSUVが増える中、先代同様にオフロード色が強いクロスオーバーSUVを貫きました。

搭載エンジンは、2.0L水平対向(EJ20型)エンジンの、NA(無過給)とターボの2機種を設定し、発売2週間で3000台を受注する人気を獲得。その人気を維持しようと、積極的に車種拡大を図ります。

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フォレスターSTi Vesionに搭載された2.5L水平対向ターボエンジン

そのひとつが、2年後2004年のこの日にデビューした、STI(スバルテクニカインターナショナル)がチューンナップしたフォレスターSTi Versionです。

外観に大きな変更はないものの、エンジンはフォレスターとして初の2.5L水平対向ターボ(EJ25型)エンジンを搭載し、ターボやインタークーラーの大型化、VVT(可変バルブタイミング機構)のチューニングなどにより、最高出力265PS/最大トルク38.5kgmを発生し、多くのスバリストを歓喜させました。

●高出力と環境対応の両方で進化を続けるフォレスター

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2018年に登場した現行(5代目)フォレスター

初代のフォレスターは、四角張ったフォルムでお洒落なイメージはありませんでした。その後モデルチェンジを続けながら、現在は洗練されたクロスオーバーSUVへと変貌しています。

2012年の4代目では、新世代BOXER直噴ターボで最高出力を280PSまで向上させ、悪路走行を高める“X-MODE”を装備。2018年の5代目モデルでは、環境性能を意識して「e-BOXER」ハイブリッドシステムが採用されました。

さらに2020年のマイナーチェンジでは、リーンバーン直噴エンジンも追加、力強い走りにこだわりながら環境性能の両立を図っています。これが、スバルの将来に向けた新たな方向なのかもしれません。


フォレスターは、スバルの世界販売台数の30%前後を占める看板モデルでもあり、常にスバルの持つ最新技術を投入するモデルとしても知られています。昨年2022年6月に新グレード「STI Sport」が追加され、さらに高性能化が進みましたが、今後環境対応に対してフォレスターがどのように対応するのか注目ですね。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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