■「911 スポーツクラシック」に続くヘリテージモデル第3弾
ポルシェは現在、ヘリテージモデルプロジェクトを展開していますが、その第3弾となる「911 ST」最新プロトタイプをカメラが捉えました。
同ブランドでは、992世代の911を発表してから4年が経過。ベースモデルの改良型に着手していますが、同時にいくつかの派生モデルの開発も進行、「911 ST」はその一台となります。
911 STは、1970年代にレースカーとして誕生。当時911史上、最軽量モデルを目標に、わずか24台のみ製造された幻のモデルで、約50年振りにそのネーミングが復活します。
ヘリテージシリーズでは、第1弾となる「911タルガ4Sヘリテージデザインエディション」、第2弾「911 スポーツクラシック」に続く第3弾となります。
スポーツクラシックとSTは、どちらもマニュアルトランスミッションを備えていますが、その性格は大きく異なります。
エクステリアではダブルバブルルーフを共有するも、スポーツクラシックが屈強な911ターボパワートレインを採用する代わりに、STでは最高出力525ps・最大トルク469Nmを発揮する4.0リットル自然吸気フラット6をGT3 RSから採用することが濃厚です。そのため実質的には、2016年に50年ぶりに復活した「911 R」の後継モデルと言えるでしょう。
豪雪のフィンランド山中で捉えたプロトタイプは、GT3のフードベント、中央には大型エアインテークを備えた、ボックス型のバンパー、スラッシュカットのカーボンドア、RS同様のフロントフェンダー、足回りにはセンターロックホイールが装着されています。
リアエンドでは、ブレーキランプの向かって左、エンジンカバーのメッシュに奇妙な黒い円が確認できます。恐らく、911スポーツクラシックのエンブレムに似た、ポルシェヘリテージロゴが設置されている可能性がありそうです。また、スポーツクラシックに見られるレトロなダックテールスポイラーの兆候は見られませんが、オリジナルSTにも装備されておらず、現代版でも装着されることはなさそうです。
オリジナル911 STは限定24台でしたが、復刻モデルではスポーツクラシックの2500台に対し、1200台以上が発売される可能性がありそうで、ワールドプレミアは、2023年内が予想されています。