東京国際カスタムカーコンテスト2023の受賞車は、シビック TYPE R、AE86、フェアレディZの近未来! コンセプトカー部門編【東京オートサロン2023】

■東京オートサロン2023の来場者が選んだカスタムカーの人気投票

●コンセプトカー部門はこれまでにない新しい提案をしたカスタムカーが対象

東京オートサロン2023の出展車両の中から、来場者の投票によってNo.1カスタムカーを決定するのが「東京国際カスタムカーコンテスト2023」です。各部門ごとに優秀賞2台、最優秀賞1台の計3台が選出され、最終日の1月15日(日)にトロフィーと記念の盾が贈られる表彰式が行われました。

東京国際カスタムカーコンテスト2023では8つの部門が設定され、選出されたクルマたちは魅力的なものばかりです。今回はその中からコンセプトカー部門の受賞車を見ていきましょう。

●最優秀賞 Honda CIVIC TYPE R-GT CONCEPT

最優秀賞 Honda CIVIC TYPE R-GT CONCEPT
最優秀賞 Honda CIVIC TYPE R-GT CONCEPT

CIVIC TYPE R-GT CONCEPTは、2024年のSUPER GTでGT500クラスへの参戦に向け、HRC(ホンダ・レーシング)が「シビック TYPE R」をベースとして開発中のレース専用車両のデザインイメージを示すコンセプトモデル。

最優秀賞 Honda CIVIC TYPE R-GT CONCEPT
最優秀賞 Honda CIVIC TYPE R-GT CONCEPT

ホンダのピュアスポーツの証ともいえる「TYPE-R」を全面に押し出してのデザインで、それが2ドアなのか4ドアなのかはもはや関係ないとも言えます。

最優秀賞 Honda CIVIC TYPE R-GT CONCEPT
最優秀賞 Honda CIVIC TYPE R-GT CONCEPT

賛否両論あるデザインではありますが、来場者の方々にお話をうかがうと、「往年のDTM(ドイツツーリングカー選手権)マシンのようでカッコイイ」と、ポジティブに見ている方が多いのが印象的でした。

●優秀賞 TOYOTA Gazoo Racing AE86 H2 Concept

優秀賞 TOYOTA Gazoo Racing AE86 H2 Concept
優秀賞 TOYOTA Gazoo Racing AE86 H2 Concept

豊田章男社長の肝いり「クルマ好きだからこそできるカーボンニュートラル」として公開されたのが、AE86のカローラレビンEVとスプリンタートレノH2。

今回優秀賞に輝いたのは、AE86スプリンタートレノの水素燃料仕様「AE86 H2 Concept」です。

スーパー耐久で活躍する水素カローラのノウハウを詰め込んだトレノなのですが、びっくりするのはそのエンジンです。

優秀賞 TOYOTA Gazoo Racing AE86 H2 Concept
優秀賞 TOYOTA Gazoo Racing AE86 H2 Concept

見た目は完全なる4A-G!

MIRAIの高圧水素タンクを2本搭載、インジェクター、フューエルデリバリーパイプ、プラグなどが主な変更点で、改造規模を最小限にとどめています。

優秀賞 TOYOTA Gazoo Racing AE86 H2 Concept
優秀賞 TOYOTA Gazoo Racing AE86 H2 Concept

つまり、4A-Gという古いエンジンでも、カーボンニュートラルはできる!というトヨタの強いメッセージが託されたAE86なのです。

●優秀賞 エッチ・ケー・エス HKS RZ450 コンセプト

優秀賞 エッチ・ケー・エス HKS RZ450 コンセプト
優秀賞 エッチ・ケー・エス HKS RZ450 コンセプト

RZ34型の新型フェアレディZを手に入れて、初めてのチューニングはどうすればいいのか?という部分を提案したのが、HKS RZ450コンセプトです。

優秀賞 エッチ・ケー・エス HKS RZ450 コンセプト
優秀賞 エッチ・ケー・エス HKS RZ450 コンセプト

基本的なチューニングは、シーケンシャルブローオフバルブ、ブーストコントローラー、マフラーで、このパーツ展開で50馬力のパワーアップになります。モデル名の「RZ450」は50馬力パワーアップされて450馬力となったことに由来しています。

優秀賞 エッチ・ケー・エス HKS RZ450 コンセプト
優秀賞 エッチ・ケー・エス HKS RZ450 コンセプト

ライトチューニングの提案とはいえ、エアロは本格的で、フロントはカナードを装着、リア回りも新形状のウイングやアンダーディフューザーを備えています。

圧巻はエンジンルーム。エンジンカバーなどもフルカーボンで展開。目立たないところまでしっかりとまとめ上げられていました。

(写真・文:松永 和浩

【関連記事】

ホンダブースでお披露目された次期スーパーGTマシンは、まさかのあのクルマ!【東京オートサロン2023】
https://clicccar.com/2023/01/14/1251654/

TOYOTA GAZOO Racingは、AE86のBEV&水素エンジンコンバージョンを公開!カーボンニュートラルへの新たな提案を【東京オートサロン2023】
https://clicccar.com/2023/01/14/1251642/

HKSが新型フェアレディZの「HKS RZ450 コンセプト」「HKS VIITS アバルト595 トラックデー」などを出展【東京オートサロン2023】
https://clicccar.com/2023/01/15/1253004/

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
続きを見る
閉じる