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■新生日産の5ドアハッチバックのコンパクトカー
2005(平成17)年1月20日、日産自動車からコンパクトカー「ノート」がデビューしました。
リバイバルプランに成功した日産が放った世界戦略車で、コンパクトながら街乗りから長距離ドライブまで使えるマルチパーパスなクルマ(MPV)として、世界中でヒットしました。
●日産リバイバルプランの一環として世界戦略車6車種を投入
バブル崩壊以降、経営悪化に苦しんでいた日産は、1999年にルノーと提携し傘下に入りました。最高経営責任者に、当時ルノーの副社長であったカルロス・ゴーン氏を迎え、大胆なリストラ策などの“日産リバイバルプラン”を敢行。見事V字回復によって2003年に負債を完済し、再生は成功しました。
その勢いで、日産は世界戦略車の開発に注力し、2004年から6台の新型車を次々と投入。
ラージサイズのクロスオーバーSUV「ムラーノ」を筆頭に、セドリックの後継となる高級セダン「フーガ」、パルサーの後継となるハッチバックセダン「ティーダ」、ティーダの派生車の小型セダン「ラティオ」、リバティの後継となる7人乗りミニバン「ラフェスタ」が登場。
最後を飾ったのが、コンパクトカー「ノート」でした。
●グローバルコンパクトカーとして世界中でヒット
2005年のこの日、日本でのデビューを果たした初代ノート。世界市場、特に欧州市場を意識した5ドアハッチバックスタイルのMPVに仕立てられました。
大型ヘッドライトや厚みのあるフェンダーライン、ルーフにまで回りこんだリアコンビランプなどによって、新鮮かつスタイリッシュなフォルムを形成。インテリアについては、高めのヒップポイントと低いウエストラインで見やすい視界、後席はロングホイールベースを生かした足元空間の広さによって快適な室内空間が実現されました。
パワートレインは新開発のオールアルミ製1.5L直4 DOHCと、CVT(2WD)および電子制御4速AT(4WD)の組み合わせ、駆動方式はFFまたは4WDです。
コンパクトながら余裕の室内空間と軽快な走りが評価された初代ノートは、2012年までに世界中で約94万台を販売するヒットモデルになり、日産躍進の立役者となりました。
●2代目のマイナーチェンジで登場したe-POWERも大ヒット
2012年のモデルチェンジによって2代目ノートがデビュー。基本的には、キープコンセプトですが、“スカッシュライン”と呼ばれるサイドボディのデザインによって、ダイナミックなフォルムに変貌しました。
最大の特徴は、先代エンジンをダウンサイジングして新開発のスーパーチャージャー付き直噴ミラーサイクル1.2Lエンジンを搭載したことです。これにより、全域でレスポンスの良い走りと、ダウンサイジング効果によってクラストップの燃費25.2km/L(JC08モード)が実現されました。
そして2016年11月には、マイナーチェンジで新開発の電動パワートレイン「e-POWER」が追加されました。
e-POWERは、1.2L直4エンジンとモーター、発電機、インバーター、リチウムイオン電池などで構成されるシリーズハイブリッド。運転条件や電池残量に応じて、エンジンを起動させて発電機を駆動し電池を充電、その電気エネルギーによってモーター走行するのです。
e-POWERによって燃費は37.2kn/Lまで向上し、発売から1年経たずに販売台数10万台を達成する大ヒットを記録。3代目ノートからは、パワートレインはe-POWERのみとなりました。
ノートは、初代から大きく変貌しながら、長く日産を支えているロングヒットモデルです。タイプは異なりますが、かつての日産の名車「サニー」のような、みんなから愛される存在となっていますね。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。
(Mr.ソラン)