■超羨ましいパーツがてんこ盛りの「レヴォーグ STI Sport# プロトタイプ」
●市販もほぼこの仕様? 限定500台!
東京オートサロン2023のSUBARU/STIブースでは、新型インプレッサの国内仕様が注目を集めていますが、やはりカスタマイズ派の方からは「レヴォーグ STI Sport# プロトタイプ」が気になる存在。今年もスバリスト目線で気になるポイントを徹底チェックします!
レヴォーグSTI Sport#プロトタイプは、FA24型2.4L水平対向4気筒直噴ターボエンジンと、先進運転支援システム「アイサイトX」を搭載する 「VNH型 レヴォーグSTI Sport R EX」をベースにした特別仕様車として、2023年1月26日~5月12日の期間に全国のスバルディーラーで受注開始予定のモデルです。
STI Sport#は、先代WRX S4(VAG型)に初設定されたモデルで、STIが手掛けたワークスコンプリートカーとして人気を博しました。
このコンセプトを受け継ぎ、新型レヴォーグSTI Sportの持つスポーティな走りと上質なイメージを、まさに半音上げる(#シャープ)かのように全体的にブラッシュアップさせたのが、STI Sport#ということになります。
開発を担当したSTIの高津 益夫さんによれば、レヴォーグとしては初採用となるオフショアブルー・メタリックのボディカラーが、STI Sport#専用色として設定されるそうです。
ほかにも、エクステリアの印象も走りに合わせ、全体的にブラックをアクセントに引き締めているとのこと。
目につくところでは、ドアミラーやシャークフィンアンテナなどがブラックアウトされていますが、ほかにもベースのSTI Sportではメッキとなるバンパー下部の華飾やフロントグリル部分もダークグレーシリカ塗装へと変更されています。
リヤ周りではラスターブラック塗装のエンブレムが目を惹きますが、スバリスト的に気になるポイントとして、STIエンブレムのエッジ部分までもブラック化されているところにこだわりを感じます。
ベースモデルではメッキとなっている部分がブラック化されるだけで、見た目の印象がかなり変わることに驚きです。
足元にはスーパーブラックハイラスター塗装の19インチBBS製鍛造アルミホイール(8.0J)に、ミシュランパイロットスポーツ5(225/40R19)という組み合わせ。華やかでスポーティな印象を演出するとともに、バネ下荷重の低減に大きく貢献しているとのこと。
具体的には純正の18インチホイールよりも、BBS製19インチホイールの方が約10kgも軽いそうです。
インテリアには、ベース車両がボルドーレザーインテリアが標準となるSTI Sportですが、STI Sport#ではブラックをベースとしたウルトラスエードを基調としたものへ変更されています。
ステッチ色はシルバーに統一され、シートベルトも専用のシルバーとなっています。色使いは先代WRX S4 STI Sport#シートを装備している点。WRX S4用のものをベースとしているそうですが、シートのカラーコーディネートなどは専用になっているとのこと。
また、レヴォーグ史上初となるブラックルーフライニングの採用も見逃せません。
WRXやBRZといったスポーツモデルでは、ブラックのインテリアが標準となりますが、ツアラーとしての役割をもつレヴォーグは登場以来、開放的で室内の広さを感じさせるアイボリー系のルーフライニングを採用していました。
今回のSTI Sport#でルーフライニング、ピラーの各トリムをブラック化。これは先代オーナーである筆者にとって夢の装備!
余談ですが、あまりにルーフライニングのブラック化にあこがれすぎて、WRX用のトリム類を装着、アイボリーのルーフライニングを墨汁(!)で塗装した自分にとっては、羨ましいパーツであることこの上ない装備です。
走りのSTI Sport#専用アイテムとして、「フレキシブルドロータワーバー」を装備。これは、ニュルブルクリンク24時間レースでも実戦で採用されたアイテムで、先代や先々代のレガシィB4、アウトバック用のSTIパフォーマンスパーツとしてもリリースされている逸品です。
微小な操舵でも応答性が大きく向上し、SGP(Subaru Global Platform)の持つポテンシャルを最大限に発揮させる効果もあるそうです。
機能や効果はもちろんですが、マットブラック塗装のバー部分にSTI Sport#のロゴが入る点も、専用装備の証としてテンションがあがります。
ちなみに、パフォーマンスパーツとしてリリースされているフレキシブルタワーバーでも十分体感できる効果がありますが、この専用フレキシブルドロータワーバーは、BBS製鍛造インチホイールと合わせて、STI Sport#ならではのステアリングフィールを得るための”味付け”の必須アイテムと言えそうです。
走りのアイテムとしてはCVTクーラーの装備も気になるところ。変速レスポンスやフィーリングが抜群に気持ちの良いSPT(スバルパフォーマンストランスミッション)ですが、サーキットなど高回転を連続して使うような限界走行のシーンでは、変速のレスポンス低下などは避けられません。
こうした状況下でも、SPTのフィーリングを我慢することなく発揮してくれるのがCVTクーラーです。これまで発売されてきたWRX S4tSやWRX S4 STI Sport#といった、STIコンプリートカーでも採用実績にある安心のアイテムです。
レヴォーグSTI Sport#は、歴代レヴォーグ初のSTIコンプリートカー。東京オートサロン2023スバルブースで展示されている車両はプロトタイプですが、ほぼこのままの状態で発売されるそうです。
限定数は500台ですので気になる方はディーラーへ!
(井元 貴幸)