ランクルを作るトヨタ車体は70シャシーと40ボディをドッキング。マッドマックスっぽいコムスまで作っちゃった【東京オートサロン2023】

■車体メーカーも元気にカスタムしているぞ

●70+40のクラシカルなランクルがカッコイイ!

トヨタ車体ランクル
トヨタ車体が作った、70シャシーに40ボディのランクル

あまりの人気ぶりに受注が停止されている、トヨタ「ランドクルーザー」。このランドクルーザーを組み立てているのは、トヨタ自動車ではなく、関連会社のトヨタ車体という車体メーカーです。

そんなトヨタ車体も、東京オートサロン2023にブースを出展。ものすごく気になるモデルを展示していました。

トヨタ車体ランクルリヤ
ランドクルーザー40最大の特徴は湾曲したリヤのコーナーウインドウ。オリジナルボディなので、当然この部分もそのまま

最初の1台は、ランドクルーザー70のベアシャシーに、ランドクルーザー40のボディを組み合わせて再生したというモデル。最新のランドクルーザー300も人気ですが、クラシカルなランドクルーザー40も大人気。しかも、古いモデルであるということで、その個体数は年々減少しています。

トヨタ車体ランクルフレーム
現状ではフレームがはみ出しているが、ここに大きなウインチを載せられそう

よくよく考えて見れば、2010年から日本でも発売されていたFJクルーザーは、ランドクルーザー40のデザインをモチーフとしたモデルでした。

FJクルーザーはアメリカがメイン市場でしたが、どこの国でもクラシカルデザインは大人気。ランドクルーザー40のボディにランドクルーザー70のシャシーに組み合わせたのは、まさに待ちに待ったものだったのでしょう。

トヨタ車体ランクルシート
シートは貼り替え済み、内部もキレイに再塗装されている

ランドクルーザー40とランドクルーザー70は、ともにラダーフレームというプラットフォームを採用していますが、ホイールベースはランドクルーザー70のほうが長いなど、多くの部分で異なります。そのため、現状では、ボディからフレームがはみ出しているような状態ですが、そんなことは気にならないほど。シートも貼り替えられ、内装もクリーンな仕上がりを見せていました。

●鋲打ち革ジャンで乗りたい超小型モビリティ「Fun・COMエクスプローラー」

トヨタ車体超小型モビリティ
マッドブラックのボディはサンドバギーを思わせる。その悪者感は魅力的

もう1台の気になったモデルは、超小型モビリティのコムスをベースにしたFun・COMエクスプローラーというモデル。

マッドブラックにペイントされたボディに、むき出しにされた高圧電源系のオレンジの配線がアクセントと。

トヨタ車体超小型モビリティアップ
悪者感を演出するのは、このむき出しメカとオレンジ配線

Fun・COMエクスプローラーを見たときに感じたのは、マッドマックス(それもマッドマックス2以降)に出てくる、改造モデルのような悪者感。

超小型モビリティはノーヘルで運転可能ですが、鋲だらけの革ジャンに、同じく鋲だらけのヘルメットで乗ってみたいと思わせるものでした。

●トヨタ車体が展開するドレスアップアイテムにも注目

トヨタ車体超小型ランクル300
ドレスアップモデルのランドクルーザー300

トヨタ車体で展示されていたのは3台。最後に紹介するのは、現行ランドクルーザーのカスタムモデル、LAND CRUISER TLC Customです。

LAND CRUISER TLC Customは、パリダカに参戦中のランドクルーザーをモチーフにドレスアップしたモデル。

ランクルドレスアップ店
今後はドレスアップアイテムやグッズにも注力していくトヨタ車体超小型

トヨタ車体は今後も、ランドクルーザーのドレスアップなどに力を入れていくとのこと。2023年年央には愛知県刈谷市一里山町の東海特装車・富士松工場に第1号店を出店予定。

今回の東京オートサロン2023では、そのイメージを再現した0号店の役目も果たしていました。

(文・写真:諸星 陽一)

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
続きを見る
閉じる