■タイで販売が始まったbZ4Xに起きた予想外の”まさか”!
タイの首都バンコクで開催されている「タイランドモーターエクスポ2020」。その会場内でもっとも大きなブースを構えているメーカーのひとつがトヨタです。
トヨタブースの注目車種といえば2022年の今年9月に発売されたばかりの「ヤリスATIV」やタイ初披露となった「GRカローラ」ですね。
しかし、それだけではありません。
ステージの脇にも人垣が絶えないモデルがありました。トヨタ初の量産電気自動車「bZ4X」。ついに、タイにも導入されたのです。
タイのEV(電気自動車)事情を少しだけ説明すると、政府のEV奨励政策やEVに力を入れている中国メーカーの躍進もあってバンコクの都心で見かける電気自動車はそれなりに増加中。
車両を複数台所有するお金持ちだけにとどまらず、”中間層の上の上”くらいの層でも思い切って購入する人も増えているのだとか。安価な中国車EVのターゲットはそんな人たちですからね。
というわけでトヨタbZ4Xですが、価格は183万6000バーツ(約710万円)と安価な中国車EVに比べると5割増し。おのずと富裕層がターゲットというわけですね。
そんなbZ4X、タイでとんでもないことが起きました。11月9日に発表し受注を始めたのですが、翌日にはオーダー受付をストップしたのです。
●発売翌日に受注をストップしたまさかの理由は?
なぜだと思いますか?
えっ、例のタイヤが外れる件のリコール? それはすでに解決済みなので、それではありません。違うんですよ。
正解はなんと、受注が殺到しすぎ。
現地報道によると、受注開始から1時間で1064台、翌日(10日)の午後8時までには3356台のオーダーが入ったのだとか。これは想定を超える数で、生産状況も踏まえて現地トヨタは受注をストップしたというわけです。
まさか予想を超える勢いで売れてしまうとは……! タイのEV熱もなかなか熱いようですね。
どうやら、新しもの好きのタイの人たちの心を揺さぶっているようです。そして現地で最も新車販売台数が多いブランドとなっている「トヨタ」への信頼もあるのでしょう。
ちなみにタイのbZ4Xは日本からの輸入車。日本仕様との違いを探ろうと思ったのですが、よくわかりませんでした。タイ仕様は日本と同じ右ハンドルですからね。
明らかにわかる違いは、フロントバンパーのナンバープレートステーが横長のプレート対応になっていることでしょうか。
(工藤貴宏)