Uberと真っ向勝負。中国高級ブランド「ジーカー」、高級ミニバンの次なる一手とは?

■次世代EVロボタクシー、通常の乗用車としてEVを一般に提供も

中国の吉利汽車(ジーリー:Geely)の高級ブランド「Zeekr」(ジーカー)が開発を進める、完全自律型ロボタクシー最新プロトタイプをカメラが捉えました。

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ジーカー ロボタクシー 開発車両 スパイショット

ボルボ・カーズの親会社であるジーリーは、2021年3月に中国のプレミアムEVカテゴリーでテスラ(Tesla)などと競争するためのスタンドアローンブランドとして、Zeekr(ジーカー)を設立すると発表しました。

2021年末には、グーグル(Google)の自動運転車プロジェクトからスピンアウトした自動運転開発のウェイモ(Waymo)が、中国の自動車メーカー・ジーリーのプレミアム電気ブランドである「ジーカー」によって製造される、次世代EVロボタクシーの最初のコンセプトを公開しています。

市販型は、ウェイモの自動配車サービスである「Waymo One(ウェイモ ワン)」向けに特別に設計されています。Waymo One は米国の主要都市で間もなく開始される予定となっており、この自動配車サービスは、Uber(ウーバー)やLyft(リフト)と競合することになるでしょう。

ジーカー ロボタクシー_009
ジーカー ロボタクシー 開発車両 スパイショット

「009」と書かれた識別子から判断すると、3月にスウェーデンでテストを行ったのと同じプロトタイプである可能性が高く、主な違いは、いくつかの機器を屋根に固定していることです。

コンセプトモデルでは、フロントタッチスクリーンが中央に取り付けられ、ハンドルのないインテリアを明らかにしましたが、プロトタイプでは中央に取り付けられたステアリングホイールを備えていることが確認できます。

ただし、ステアリング ホイールは、自律機能が微調整されている間の安全バックアップにすぎない可能性もあります。あるいは、自律型バージョンに加えて、通常の乗用車としてEVを一般に提供する計画を持っていることも考えられるでしょう。

最近ジーカーは、デュアルモーターシステムにより、最高出力536psを発揮する高級ミニバン「009」を発表、0-100km/h加速4.5秒のパフォーマンスを発揮しますが、このプロトタイプに書かれた「009」が何を意味しているのか興味深いですね。

(APOLLO)

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APOLLO

アポロニュースサービス代表取締役。1965年東京生まれ・世田谷区在住。通信社を経て1996年に独立、レンタルポジ&ニュース配信会社アポロニュースサービスを設立した後、2016年にはカーメディア「Spyder7」編集長に兼任、多数のメディアへ新車スパイショット配信も手掛けております。
通信社入社と同時に新車スクープに関わり、これまで35年間、新型モデル開発を追い続け、現在は新車スクープ原稿を年間800本以上執筆、日本で一番新車スクープ記事を書く男としてギネス申請中!?
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