■テスラ モデルSプラッドに対抗し3モーター搭載か
先日、ポルシェのフルエレクトリックサルーン「タイカン」に設定されるとみられる、高性能モデルのプロトタイプを捉えましたが、その驚愕のパワーが判明しました。
現時点でのEVサルーンの最高峰といえば、米テスラの「モデルS プラッド」です。心臓部には、3基の電気モーターを積み、システム合計出力は1,034psを発揮。その動力パフォーマンスにより0-100k/h加速を1.99秒で駆け抜けます。
対してライバル「タイカン」現行型では、ソフトウェアのアップデートだけではパワーが向上しない可能性があるといいます。
バッテリーパックは少なくとも 1000hp(745kw)の電力を供給できるはずなのですが、問題はモーターの制限。他のすべての1000馬力のエレクトリックモデルは3モーター構成ですが、タイカンは2モーターなのです。
つまり、モデルSプラッドに対抗するには、3モーターを積むモデルを開発しなければならないのです。しかし、現在のシャシーパッケージングでそれが可能なのかは疑問で、新たなタイカンを開発している可能性があります。
●ターボSを上回るスペックが与えられると予想
ニュルで初めて捉えたプロトタイプのフロントエンドには、スプリッターが装着されています。外側のエッジは新設計されている可能性があるほか、ヘッドライトの下にはカナードもありそうです。フロントウィンドウの上部、ルーフ先端の突起は計測のためのセンサー類と思われます。
側面では、サイドスカートにエアロコンポーネントを追加し、キャビン内にはロールケージ、RECAROスポーツシートが確認できます。
足回りには、5本のスポークを備えた複雑なデザインのホイールを装着。内部にスペースを持つスポークは軽量化を意識したものでしょう。また、大きな黄色のブレーキキャリパーは、このクルマにカーボンセラミックブレーキが搭載されていることを示しています。
後部では、デッキリッドスポイラーに大きな固定式リアウィングを装着。バンパー下部のディフューザーもアグレッシブに新設計されており、パフォーマンスモデルである可能性が高いです。
現在、タイカンのラインアップにおける最強モデル「ターボS」では最高出力761ps・最大トルク1050Nmを発揮しますが、この新型モデルでは最高出力1000ps以上を発揮、0-100km/h加速2秒未満、最高速度320km/hオーバーという驚愕のスペックを持つと予想されます。
市販型の車名は「タイカンGT」などが候補に挙がっています。