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■ハイパーSUV「エレトレ」の価格・スペックが判明
ロータスは2022年10月25日、新型車「エレトレ(Eletre)」の欧州市場における価格および仕様を公開しました。
「ハイパーSUV」を謳う最新の英国発SUVは、100%電気で走るピュアEV。まずは欧州を起点に、2023年よりデリバリーが開始される模様です。
●ランボルギーニ ウルスと近いボディサイズ
ピュアEVの新型車「エレトレ」は、電動化に向けて舵を切るロータスにとって非常に需要なモデルです。ロータスらしいストイックなスポーツカールックをうち捨てて、人気のSUVスタイルをまとっているのもその証。
しかし、「エレトレは真のロータスである」と同社は主張しています。電気であろうとSUVであろうと、そこにはまごうかたなきロータス流儀が貫かれている模様です。
「エレトレ」のボディ寸法は、全長5103×全幅2135(電子ミラー含む)×全高1630mm、ホイールベースは3019mm。ランボルギーニ「ウラカン」と非常に近いサイズ感のフルサイズSUVです。
●高性能仕様は905hp/985Nmを発生
搭載するバッテリーの容量は112kWh。グレードは標準、上級装備の「S」、高性能仕様の「R」という3種類で構成しています。
標準と「S」は最高出力603hp(450kW)/最大トルク710Nmを発生し、航続距離600km。
フラッグシップの「R」はデュアルモーター仕様となり、905hp(675kW)/985Nmというパフォーマンスを実現しています。航続距離は490kmと短くなるものの、引き替えに0-100km/h加速2.95秒という圧倒的な加速性能を手に入れています(標準仕様は4.5秒)。
LiDARを活用した先進のADASをはじめ、アクティブエアサスペンションやトルクベクタリング、アクティブフロントグリル(状況に応じて自動でグリルを開閉するシステム)、マトリクスLEDヘッドライトといった先進のデバイスも総動員しています。
●贅沢な4シーター仕様も用意
邦貨で1000万円を軽く超えるラグジュアリーSUVとして、キャビンもゴージャスな仕立てになっています。
15.1インチのOLEDスクリーンや、4ゾーン独立エアコンなどを完備。標準は5座ですが、ショーファーとしてゆったり使いたいユーザー向けに4シーター仕様も用意しています。
一方で、環境志向のEVであることから、使う素材はエコフレンドリーなものに限定。本革よりも長持ちする最先端の代替レザーや、100%リサイクル可能な人工繊維を駆使して「高級車然」としたキャビンを演出しています。
なお、荷室容量は688〜1532リットル(5シーターの場合)を確保。フラットで使いやすい荷室が備わっているというのは、ロータスユーザーにとって大きな朗報といえるのではないでしょうか。
●ニュルブルクリンクでテストを敢行
「エレトレ」にアスリート魂が健在である証明のひとつが、世界中のテストコースや公道はもちろん、ニュルブルクリンクでも開発テストが行われたという事実。
そこで得られた知見をもとに、「R」には専用の「トラックモード」&ローンチコントロールを設定。スポーツカーもかくや、というダイナミックな走りを味わうことができるということです。
もうひとつユニークなのが、ロータスは「エレトレ」でニュルブルクリンクを全開走行するための自律運転プログラムを開発中というニュース。もしかしたら、いずれはエレトレの運転席に座るだけで、“バーチャルドライバー”によるスリリングな体験を味わうことができるようになるかもしれません。
●車両本体価格は邦貨約1520万円から
なお、本国での車両販売価格は次のとおり設定されています。
エレトレ:8万9500ポンド(約1520万円)
エレトレ S:10万4500ポンド(約1775万円)
エレトレ R:12万ポンド(約2038万円)
グローバルモデルとして開発された「エレトレ」は、まず2023年に欧州でのデリバリーをスタート。北米、中東、アジア、そのほかの地域については2024年からの出荷を予定しています。
(三代 やよい)