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■残り2戦で、首位に4ポイント差まで肉薄
10月22日(土)、23日(日)に大分県・オートポリスでD1GPの第6戦・第7戦が開催されました。
TEAM TOYOTIRES DRIFTの川畑真人選手と藤野秀之選手は、両日ともに追走トーナメントに勝ち上がってポイントを獲得。川畑選手は第7戦で優勝し、ポイントランキング首位の横井選手との差を4ptsにまで縮めました。
●第6戦はベスト4に進出できず
マシンの仕上がりは上々ということもあって、今回は大きなアップデートもなく大会に臨んだTEAM TOYOTIRES DRIFTの2台。大会前の時点で川畑選手はトップと11pts差のシリーズ2位、藤野選手はトップと28pts差の5位につけています。
第6戦まずは単走決勝からスタート。藤野選手は1本めにまずまずの得点を出し、2本めにはさらに点を伸ばして、97.72点で12位通過。川畑選手は1本めに失敗してしまいますが、2本めには98.12点を出して7位通過を果たします。
今季投入したGR86は2台ともほぼ同じ仕様ですが、非常に扱いやすいようで、単走の得点をとるのに苦労することはないようです。2人とも最高速は160km/h前後と速いので、追走でも強さを発揮できそうです。
そして追走トーナメント。まずは藤野選手がレクサスRCに乗る上野選手と対戦し、近い距離の後追いを見せて勝利します。
いっぽう川畑選手は、昨年のチャンピオン中村選手と対戦。飛び込みまではしっかり中村選手をとらえていましたが、その先で動きを乱し、接近ポイントを奪えずに終わってしまいます。
「ビタビタで行ってやろうと思って、クルマばかり見てしまって振り後れました。周りが見えていなかった」とのこと。強敵だったこともあって、ちょっと力が入りすぎていたようです。
そしてベスト8でRX-7に乗る松井選手と対戦した藤野選手は、近い位置からの同時振りを見せ、終始接近ドリフトを見せましたが、角度が浅い場面もあって得点が伸びず、わずかな差で敗れてしまいました。
なお、この日はランキング首位の横井選手が優勝したため、ポイントではやや差を広げられてしまいました。
●前日よりも強さを増した川畑選手
そして、翌日に行われた第7戦。単走決勝で先に走った藤野選手は、1本めから98.4点と通過確実な高得点。2本めは98.5点とわずかに点を伸ばして5位通過を決めました。
いっぽう川畑選手は、またしても1本めに失敗。あとがない、プレッシャーがかかる状態で2本めに臨みましたが、こんどは迫力のある振り出しと安定したコーナリング姿勢を見せて、99.24点を獲得。単走優勝には届きませんでしたが、堂々の2位通過を決めます。
川畑選手は、1本め失敗して2本めに高得点という変則的なパターンが最近多いようです。また進入速度は167km/h台という速さ。じつは、前日は排気漏れのトラブルもあったようですが、この日は解消され、ブーストもしっかりかかるようになっていました。
追走トーナメントでは、まず藤野選手がシルビアに乗る末永選手と対戦。藤野選手はまずまず近い距離のドリフトを見せましたが、DOSS(機械審査システム)の点が伸びず、ベスト16で敗退となってしまいます。
藤野選手は「ちょっとだけですけど歯車がうまく噛み合っていない感じですね。それがうまく合うようにがんばるしかないです」と語っています。
いっぽうの川畑選手は、対戦相手のミスもあってベスト16に勝利すると、GRスープラに乗る齋藤選手と対戦。川畑選手はこの日、ファイナルを変更するなどして加速力をアップさせていましたが、この対戦の前にもバンプタッチの調整をするなどして、前日よりかなり車両の戦闘力が上がっていたそうです。
齋藤選手は川畑選手より高い進入速度をマークしていた強敵でしたが、2本めの加速で突然のスローダウン。マシントラブルによってドリフトできず、川畑選手の勝ちとなりました。
川畑選手は次に中村選手と対戦。ここでは1本めの先行時に中村選手に当てられてしまいます。その修復に時間がかかり、タイムリミットを過ぎてしまったため、1本めの結果により川畑選手の勝利。川畑選手は決勝に進出しました。
川畑選手の決勝の対戦相手は、2日連続で単走優勝を果たし、前日は追走でも2位に入っている蕎麦切選手。
1本めは川畑選手が後追い。川畑選手は加速から蕎麦切選手の真後ろにつけて近い距離で1コーナーに飛び込みます。ここで蕎麦切選手の姿勢が乱れ接触がありましたが、川畑選手は最後まできっちりついていきました。
蕎麦切選手のミスによる減点もあったため、大きく川畑選手にアドバンテージ。蕎麦切選手の白煙で前が見えなくなっていた川畑選手は、1本めのフィニッシュライン後に、コースサイドのガードレールに接触していましたが、2本めもきっちり走りきり、蕎麦切選手に勝利。開幕戦以来の優勝を決めました。
ポイントリーダーの横井選手が単走で敗退、ノーポイントに終わっていたことにより、川畑選手は横井選手とわずか4pts差の2位につけました。
2022年シーズンはあと2戦、11月12日(土)、13日(日)に福島県・エビスサーキットで行われる第8戦・第9戦でシリーズが決まります。
(文:まめ蔵/写真提供:サンプロス、まめ蔵)