■タイプRも電動化で「ニュルブルクリンク最速FF市販車」バトルは電動モデルの時代へ
ルノーの欧州Cセグメントモデル「メガーヌ」に設定されるハードコアバージョン、「メガーヌ R.S.」が2023年をもって生産終了となる可能性が高いことがわかりました。
ルノーオーストラリアのゼネラルマネージャーであるグレン・シーリー氏は、オーストリアのカーメディア「Drive」とチャットでインタビューに応じ、「このセグメントでガソリンを動力とする高性能車の需要が縮小しているため、ルノー R.S.は2023 年後半に廃止されます」と語ったといいます。
廃止はすべてのグローバル市場でなされるかは明言していなかったようですが、同氏の言葉はそれを強く示唆していたといいます。
さらに「メガーヌR.S.は来年で終了。生産終了日はまだわかりませんが、生産の観点から、来年末以降は継続しません。ヨーロッパでのホットハッチの需要は減退しています。現在、電気自動車に置き換えることができることからも、切り替えることは常識です」と付け加えられています。
メガーヌR.S.トロフィーRは、これまでホンダ「シビック タイプR」、VW「ゴルフGTI」らと熾烈な「ニュルブルクリンク最速FF市販車」争いを展開してきました。
記録を振り返ると、2014年に「メガーヌ R.S.トロフィーR」が7分54秒36でキングの称号を手に入れると、2016年には「ゴルフGTI クラブスポーツS」が7分47秒10で記録を更新。
2017年4月には、シビックタイプRが7分43秒8の記録を打ち立て王座に着くと、その2年後の2019年4月にメガーヌR.S.トロフィーRが7分40秒1のレコードを叩き出し、現在ニュルブルクリンクFF最速市販車の座に君臨しています。
最近では、ホンダは新型タイプRリミテッドエディションを鈴鹿サーキットに持ち込み、2分23秒993のラップタイムを記録。鈴鹿でのメガーヌR.S.トロフィーRの2分25秒454を抜き去っていますが、ニュルブルクリンクでの決着はついていないため、メガーヌR.S.トロフィーRは王者のまま去ることになるかもしれません。
ただし、入手した情報によると、ルノーはメガーヌR.S.のパワーとパフォーマンスに匹敵する、「メガーヌ E-Tech」ホットモデルを開発中といいます。
近い将来、タイプRも電動化が噂されており、「ニュルブルクリンク最速FF市販車」バトルは、電動モデルの時代へ突入するかもしれません。