シトロエンの最上級モデルに位置する「C5 X」は、セダンとワゴンとSUVをクロスさせたユニークなモデル

公開日 2022/08/30 18:03
著者塚田勝弘

■「CX」に始まるシトロエン・ブランド、「X」の系譜を継承する

ステランティス（Stellantis）ジャパンは、2022年8月29日（月）、シトロエン・ブランドの最上級モデルに位置する「C5 X」を発表しました。同年10月1日（土）から発売されます。

新型シトロエンC5 Xの走行イメージ

C5 Xはシトロエンらしい独自性あふれるモデルで、セダン、ステーションワゴン、SUVの要素を盛り込んだクロスオーバーモデル。大型車セグメント、SUVに新たな選択肢を提供するモデルです。

モデル名にある「X」は、「CX」に始まるシトロエン・ブランドの「X」の系譜を継承するものであり、同時に、セダンやステーションワゴン、SUV のシルエットを融合させた「シトロエンアドバンストコンフォート」の集大成という意味が込められているそう。

新型「C5 X」は、2016年のパリモーターショーに出品された「CXPERIENCE CONCEPT」がベースで、2021年4月に初公開されて以来、日本でもティザーサイトには記録的なアクセス数が寄せられたそう。

シトロエンC5 Xのサイドビュー

フロントマスクは、C4にも通じるV字シェイプのライティングシグニチャーが目を惹きます。ブランドとしてデザインの統一性が図られ、ボトムのクローム処理が風格のある佇まいを醸し出しています。

さらに、ボンネットとボディサイドに配されたキャラクターライン、大径ホイールとブラックホイールアーチがSUV的なダイナミックな印象を付加。ルーフに沿って流れるクロームラインがアクセントとして効いています。

リヤビューは、大型スポイラーを上下に備えたテールゲートに加えて、サイドにまで大胆に回り込むリヤコンビランプが特徴。

●明るく開放感に富んだキャビン

一方のインテリアは、開放感あふれるキャビンが特徴。広いガラスエリアに囲まれた明るいキャビンは、水平基調のダッシュボードと、フロントドアまで回り込ませたウッド調のデコラティブパネルがゆとりある空間を演出。さらに、車内に開放感をもたらすため、リヤクォーターにもウィンドウが設けられ、360度のガラスエリアを実現したとしています。

シトロエンC5 Xのインパネ

静粛性にも配慮されています。複層構造のラミネーテッドガラスが採用され（SHINE PACKに標準装備）、外部からのノイズを最小限に抑制。さらに「SHINE PACK」には、サンシェード付スライディングガラスサンルーフが備わり、開放感を高めるとともに、開閉式により外気を取り入れることも可能になっています。

シートには、快適な座り心地をもたらすシトロエン独自のアドバンストコンフォートシートが採用されています。ベースに低反発効果のある高密度ウレタンが使われ、表層部に15mmの厚さでやわらかなスポンジを挟む手法が用いられています。

高密度で厚みのある構造が生み出す姿勢保持性とコンフォート性能により、ロングドライブでもリラックスできるそう。乗り心地は、リビングルームでくつろいでいるかのような快適性とのことです。

シトロエンC5 Xのキャビン

また、2785mmのロングホイールベースにより、後席の膝前スペースが先代のC5セダンから66mm拡大させるなど、後席の広さ、快適性も飛躍的に向上を遂げています。なお、「SHINE PACK」の前席には、空気圧で腰部をサポートするマルチポイントランバーサポート付電動シート（前後／高さ／バックレスト角度調整）に加えて、シートヒーターとベンチレーションを用意。

シトロエンC5 Xの後席

さらに、運転席には、乗車時にシートを自動的に後退させ、スムーズな乗車をサポートするウェルカムファンクションも搭載されています。

●通常時545L、最大時1640Lの広大なラゲッジルームを備える

広大なラゲッジルームも美点です。広さと使い勝手は、ステーションワゴンを念頭に設計されたそうです。フラットフロア、低めで広い機能的な開口部、フラットな側面を実現。荷室容量は、通常時でも545Lで、後席前倒し時は、最大1640Lもの積載量が確保されています。

シトロエンC5 Xのシート

また、ワイドな開口部を備え、高い積載性に寄与するとしています。リヤバンパーの下で足をかざすと、ゲートが自動開閉するハンズフリー電動テールゲートを装備。

そのほか、シトロエン初となる次世代インフォテインメントシステム「My CITROËN DRIVE PLUS」の採用もトピックスです。12インチタッチスクリーンをダッシュボード中央上部に備え、スマホのような感覚で指先のスクロールやスワイプなど直感的な操作が可能になっています。複数の情報を同時に表示させるウィジェットにも対応しています。加えて、「コネクテッドナビゲーションシステム」が標準化され、リアルタイム交通情報を活用したルート検索や案内が可能。