日産フェアレディZ、2代目が登場。セリカXX(ダブルX)の強力ライバルとなる【今日は何の日?8月17日】

■速さだけでなく快適性も追求した2代目

1978年にデビューした2代目フェアレディZ
1978年にデビューした2代目フェアレディZ

1978(昭和53)年8月17日、日産「フェアレディZ」が初めてのモデルチェンジを行い、2代目(S130型)が登場しました。ロングノーズ&ショートデッキというスポーツカーらしい流麗なスタイリングで大人気となった初代フェアレディZ(S30型)。モデルチェンジした2代目は、快適性も重視したGTカーへと変貌を遂げました。

●初代フェアレディZは、トヨタ2000GTに対抗して登場

1969年にデビューし、大ヒットした初代フェアレディZ
1969年にデビューし、大ヒットした初代フェアレディZ

初代フェアレディZは、日産自動車のブランドイメージ向上のため、また「トヨタ2000GT」に対抗する低価格なスポーツカーとして、1969年10月にデビューしました。米国を中心とする海外市場がメインターゲットで、ロングノーズ&ショートデッキの美しいフォルムが、大きな注目を集めました。

トヨタのイメージリーダーとして1967年にデビューした2000GT。ロングノーズ&ショットデッキの伝説のスポーツカー
トヨタのイメージリーダーとして1967年にデビューした2000GT。ロングノーズ&ショットデッキの伝説のスポーツカー

2.0L直6 SOHCおよびハイグレードのDOHCエンジンが用意され、ハイグレードは160PS/18.0kgmを発揮し、最高速は210km/hを誇りました。

また、インテリアの評価も高く、コクピットには眼前に2つ、センターコンソールに3つのメーターを配置するという凝りようでした。スポーツカーらしい流麗なスタイリングとパワフルな走り、リーズナブルな価格によって日米で大ヒット、歴史を飾るスポーツカーとなりました。

●2代目は、速さだけでなく快適性も重視したGTカーに変貌

1980年に登場した2代目フェアレディZ(Tバールーフ)
1980年に登場した2代目フェアレディZ(Tバールーフ)

2代目フェアレディZは、初代のデビューから8年を経た1978年に登場。先代の大ヒットを受け、基本的にはキープコンセプトで外観や基本メカニズムの多くを踏襲しながらも、内装や足回りなどは改良が加えられました。

2代目フェアレディZのフロントマスク
2代目フェアレディZのフロントマスク

フロントには、ロングノーズエンドやフード一体型バンパーを採用、リアはラバー付き大型バンパーや角型テールパイプなどを装着して、よりダイナミックなフォルムに変貌。ボディタイプは、先代同様2シーターと2by2が設定され、搭載エンジンは先代から採用している2.0L直6 OHCに加え、北米仕様には2.8L直6 OHCがラインナップされました。

2代目フェアレディZが開発された1970年代後半は、排ガス規制が強化されて、速さよりも環境性能や快適さが求められた時期でした。その影響もあって、2代目は速さを追求するスポーツカーでなく、快適性や豪華さを重視したスポーティなGTモデルへと変貌しました。

●ライバルのセリカXXの登場でさらに上級志向へ

1978年のセリカXX(写真は北米仕様のスープラ)(C)Creative Commons
1978年のセリカXX(写真は北米仕様のスープラ)(C)Creative Commons

フェアレディZは、トヨタ2000GTに対抗して誕生したことを前述しましたが、2代目フェアレディZには今度はトヨタから強力なライバル「セリカXX(後のスープラ)」が同じ年に登場しました。セリカの“X”は、フェアレディZの“Z”を意識したネーミングと言われています。

セリカXXに対抗するため、室内空間の拡大や振動騒音の低減、新開発のエアコンなどで快適性を向上。さらに、1980年にガラス製の脱着式ルーフを組み込んだ「Tバールーフ」、1982年にはターボエンジンの搭載モデルがラインナップに加わりました。ライバルの出現や時代の流れで、フェアレディZも進化を続けているのです。


今も何かと比較されることが多いフェアレディZとスープラですが、ライバル関係は44年も前に始まったのです。名車には、必ずライバル車が存在して、それが進化の原動力となっているのです。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

Mr. ソラン 近影
某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きなクルマで、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。