北米メジャー2輪オフロードレースで活躍するカワサキの下田丈選手が全日本モトクロスに凱旋参戦

■アメリカで活躍する若き実力派ライダー

アメリカのメジャースポーツで活躍する日本人アスリートといえば、MLB(メジャーリーグベースボール)の大谷翔平選手が有名ですが、バイク界でも、北米で最も権威があるAMAのオフロードレースで活躍する下田 丈選手(20歳)がいます。

北米メジャーAMAで活躍するカワサキ下田 丈選手が全日本モトクロス参戦
下田 丈選手

モンスター・エナジー・プロ・サーキット・カワサキに所属する下田選手は、AMAのスーパークロスとモトクロスの両選手権に参戦し、2022年シーズンでは日本人で初の総合優勝を達成した注目株。

カワサキモータースジャパンでは、その下田選手が2022年9月10日に決勝が予定される「全日本モトクロス選手権シリーズ2022 第4戦 近畿大会」に参戦することを発表。

本場アメリカで活躍する日本人アスリートの走りを披露することを明かにしました。

●AMAモトクロスで総合優勝

下田選手が参戦するのは、AMA(American Motorcyclist Association)が主催するモトクロスやスーパークロス。

モトクロスとは、自然の地形を利用したセクションを設けたアウトドアのダートコースを使う競技で、主にサマーシーズンに開催。

一方のスーパークロスは、野球場などのスタジアムを舞台に、人工的に造られたタイトコーナーや多数のリズム&ジャンプセクションで構成する特設コースで行うオフロードレースで、主にウインターシーズンに開催されます。

北米メジャーAMAで活躍するカワサキ下田 丈選手が全日本モトクロス参戦
2022年シーズンには、AMAモトクロス第5戦レッドバッドで日本人初となる総合優勝も獲得

いずれも、そのレベルはモトクロス世界選手権を走るライダーも腕試しに挑戦するほどで、世界選手権と肩を並べるアメリカ最高峰のレースです。

それら2タイプのレースに2019年から参戦する下田選手は、2002年5月16日生まれ、三重県出身の20歳。

まだ若い選手ながら、2021年シーズンには、AMAスーパークロス 250SXイーストでランキング2位、AMAモトクロス 250MXでもランキング5位を獲得(いずれも250ccマシンなどで争うレース)。

さらに、2022年シーズンには、AMAモトクロス第5戦レッドバッドで日本人初となる総合優勝も獲得するほどの実力者です。

また、2022年9月25日には、アメリカで開催される予定のモトクロス国別対抗レース「MXoN(モトクロス・オブ・ネイションズ)」に、日本代表としてMX2クラスに出場することも決まっています。

●日本代表ライダーの壮行会も開催

そんな下田選手が、前述の通り、日本のレースに凱旋参戦します。参加するのは、2022年9月11日(日)に決勝が予定されている「D.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ2022 第4戦 近畿大会」。

北米メジャーAMAで活躍するカワサキ下田 丈選手が全日本モトクロス参戦
アメリカAMAのモトクロスやスーパークロスで活躍する若き実力派ライダー下田選手

奈良県の名阪スポーツランドで開催されるこの大会で、下田選手は、カワサキモータースのTeam Kawasaki R&Dより、最高峰のIA1クラスに出場予定。

決勝日のお昼には、前述のMXoNに出場する日本人ライダーの壮行会も予定されているそうです。

アメリカを舞台に活躍する下田選手の走りを観る絶好の機会、興味がある人はぜひ観戦しにいってみて下さい。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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