ワークマンのバイク用メッシュパンツ2022年モデル、新機軸のエアダクトは体形やバイクにマッチすればアリ【自腹レポート】

■ワークマンのバイク用メッシュパンツ、2022年モデルの進化をチェック

ワークマンのメッシュパンツ2022年モデル02
立体縫製になっているほか、伸縮素材を使っている部位もあり、意欲的なつくりです

夏にバイクに乗るのって暑いですよね。

そこで、風を通して暑さをやわらげてくれるメッシュ生地を使ったウエアが、バイク用品メーカー各社から発売されています。とはいえ、バイク用品メーカーのものは、それなりに高価なものばかり。安くても1万円前後というところでしょうか。

しかし、ワークマンが出しているバイク用メッシュパンツは、なんと税込3900円! 驚異的な低価格です。

もちろん、より高価なバイク用品メーカーのもののほうが全体的に優れていることはいうまでもありません。しかし、履く回数の多くないメッシュパンツなら安いものでいいと思う人もいるでしょう。

私も去年2021年モデルを購入し、値段なりには満足していたのですが、ワークマンのバイク用ウエアは毎年大きな変更を受けます。

そこで、2022年モデルはどう変わったのか知りたくて、今年も購入してみました。

実は、ワークマンの冬用パンツはこれまでに2本購入歴があるので、夏冬合わせるとワークマンのバイク用パンツはこれが4本めになります。そして、この2022年モデルのメッシュパンツを使ってみた結果、個人的にはより満足度が高まりました。

というわけで、その購入レポートをお送りします。

身長169cm/体重63kgの私が購入したのは、『コーデュラユーロ・ライダースメッシュパンツ』のブラック・Mサイズです。

まず、全体の作りですが、寸法などは2021年モデルのメッシュパンツと変わらない感じです。ワークマンのバイク用パンツは、冬物の場合、ウエストはブカブカで丈は短いという、かなりトンチンカンな寸法なのですが、このメッシュパンツはウエストのサイズも適切。そして丈もバイク用にふさわしく長めになっていて不満はありません。

スネの外側部分とふくらはぎの上部部分がメッシュ地になっているのは去年モデルと同様です。

●新しいエアダクト構造を採用

いっぽうで、大きく作りが変わった部分があります。

新旧メッシュパンツ
下が2021年モデルで、上が2022年モデル。メッシュだった部分が合成皮革になりました

2021年モデルでは、前面の太ももからウエストまで部分がメッシュになっていたのですが、この2022年モデルではそこが人工皮革になっています。肝心の広い面積がメッシュじゃなくなっているのです。

エアダクト
ストラップの調整で、膝上にこのようにエアダクトが開くようになっています

どういうことかというと、その代わりに膝の上にエアダクトが設けられていて、そこから風が入るようになっているというわけなのです! ここが2022年モデルの大きな特徴です。この機構の効果については後半でレポートします。

ニーパッド
標準で入っているニーパッドはこのようなペラペラのものです

もうひとつ大きく変わった部分があります。このライディングパンツ、膝に一応ニーパッドが入っているのですが、ペラペラのスポンジみたいなもので、説明にも『作業時の衝撃吸収』と書かれているにとどまり、転倒時のプロテクション効果は期待できません。そこがひとつの安さの理由なのでしょう。

プロテクション効果を求めるなら、別のメーカーのプロテクターを入れてしまうことをおススメします。私はRSタイチのCEレベル2のプロテクターを入れています。まぁ、新たに購入するとそのぶん費用がかかってしまうわけですが、プロテクターは春秋用パンツにも冬用パンツにも使い回せるので、そういう使いかたもアリだと思っています。

ニーポケット
左の2021年モデルと比べて、右の2022年モデルでは、ニーポケットが2〜3cmほど下に移動しました

とはいえ、2021年モデルではそれも問題がありました。ニーパッドを入れるポケットの位置が高すぎて、ライディング姿勢をとるとずり上がってしまい、膝の上部から上しか守れなくなってしまうのです。本当は膝とその下を守ってほしいのに! これは大きな欠点でした。

ところが2022年モデルではここが変わりました。ニーパッド用ポケットの位置が2〜3cm下に移動したのです。これによってプロテクターは膝にフィットするようになりました。

裾アジャスター
左右のアジャスターで裾の丈を調整できますが、標準的な体形のひとにはまず不要なので、ちょっと邪魔です

背中が露出しにくいように背面のウエストが高くなっているつくりや、背面に蛇腹のベンチレーションが設けられていてフィットする構造になっているところ、裾にバタつき防止の面ファスナーがついているところは2021年モデル同様です。このへんはバイク用として適切なつくりでしょう。

滑り止め
ふくらはぎの内側には滑り止めのシリコンプリントが施されていますが、位置的にあまり意味がないように思えます

2021年モデルと同様に、裾の長さを調整できるアジャスターも搭載されています。個人的にはまったくいらないのですが、やや太めのひとがウエストの大きいサイズのモデルを履くと丈が長すぎる、というようなケースに便利なのかもしれません。

いっぽう、ふくらはぎの内側には滑り止めのシリコンプリントが追加されました。ワークマンのバイク用ウエアはこういうギミックの採用には意欲的です。

●ダクトから(少し)風が入ってくる

バタつき防止フラップ
裾部分はバタつき防止のために面ファスナーで調整できるようになっています

それでは実際に履いてみます。じつは2021年モデルは、立った状態で風が吹けば太ももから上のメッシュ部分から風が入ってきて快適だったりするのですが、比較的ステップ位置の高いフルカウルスポーツのようなバイクに乗ると、太ももは水平に近くなってしまい、乗っているときは風があまり当たらない気がするのです。

そこで、エアダクト付きの2022年モデルを試してみたくなったのでした。

このエアダクト、ストラップとボタンで内側の生地を絞ることで、外側の生地を浮かせて空気の入り口を作るというものです。なので、膝を曲げた状態でも太もも部分のサイズに多少余裕がないと空気の入り口が作れません。また、脚が太い人はそもそもボタンがはまらないかもしれません。

購入の際は試着して、ライディング姿勢をとってみて、余裕があるかどうか確認することをおススメします。

乗車時のエアダクト
乗車姿勢をとると、エアダクトはそんなに大きく口を開きませんが、多少の風は入ってきました

エアダクトを調整して、バイクにまたがり、走り出すと……うん。たしかに、少しだけ風が入ってきます。風がすーっと抜けるほどの効果ではなく、あくまでもダクト近辺に少しだけですが、私の体形とバイク(VFR750F)の場合は、2021年モデルのメッシュパンツよりも少し涼しい気がします。

いっぽう、股のあたりがメッシュ生地から人工皮革になったことによる蒸れなどのデメリットはあまり感じませんでした。

というわけで、この機構、個人的には“アリ”でした。

●3900円という価格を評価して検討すべし

ワークマンのメッシュパンツは、卓越した性能を持っているわけでも、入門者に無条件でおススメといえるようなアイテムでもありません。まずプロテクション性能は期待できないので、他アイテムでカバーするしかないですし、エアダクトの効果も体形やバイクによって変わってくるでしょう。

とはいえ、ニーパッド用ポケットの位置の改善には感動しました。これによって大きな欠点はほぼ解消されました。

もちろん、絶対的な性能や品質で見ればRSタイチやコミネのメッシュパンツのほうが優れているでしょう。しかし、ワークマンのメッシュパンツは、なんといっても3900円です。それでいてジーンズなどよりはずっと涼しいです。「3900円にしては十分」と思って満足できる人と、失敗しても「3900円だからしかたがないか」と諦められる人にはおススメです。

もっとも私は、コスパより、未熟な子どもが成長していくのを見守るように、毎年ワークマンのライディングパンツがどう進化するのかが楽しみになってきました。まだまだ伸び代のあるパンツだと思います!

まめ蔵

この記事の著者

まめ蔵

まめ蔵 近影
東京都下の農村(現在は住宅地に変わった)で生まれ育ったフリーライター。昭和40年代中盤生まれで『機動戦士ガンダム』、『キャプテン翼』ブームのまっただ中にいた世代にあたる。趣味はランニング、サッカー観戦。好きな酒はビール(夏場)、日本酒(秋~春)、ワイン(洋食時)など。苦手な食べ物はほとんどなく、ゲテモノ以外はなんでもいける。所有する乗り物は普通乗用車、大型自動二輪車、子供2人乗せ自転車。得意ジャンルは、D1(ドリフト)、チューニングパーツ、極端な機械、サッカー、海外の動画、北多摩の文化など。