ホンダが中国でEV新工場の建設を開始。2024年には2つの新工場が加わり、年間173万台の生産能力に

■2027年までにEVの「e:N(イーエヌ)」シリーズを10モデル発売予定

国策として電動化を推進している中国。ここ10年、中国政府はEV普及のため補助金を出してきましたが、2022年をもって終了する見込みです。補助金の効果は絶大とはいえ、世界最大のEV市場に育ってきたのも事実で、各自動車メーカーやブランドは、同国にEV工場を続々と新設しています。

ホンダ e:NS1
中国市場に投入されているEVの「e:NS1」

ホンダは、中国初のホンダ・ブランドEVとなる「e:N」(イーエヌ)シリーズを投入し、第1弾「e:NS1」「e:NP1」をリリースしています。

このほど、中国における四輪車生産販売合弁会社である広汽本田汽車は、今後投入が拡大されるEVの生産体制構築に向けて、EV新工場の建設を開始したと発表しました。

ホンダ
広汽本田汽車の新工場

EV専用となる新工場は、2024年の稼働開始を目指し、広東省広州市の広州経済技術開発区内に建設されます。

敷地面積は40万平方メートル、生産能力は12万台/年の予定。新工場への投資額は、34.9億元の計画で、太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーの活用など、サステナブルな取り組みを積極的に進めるとしています。

ほかにも、先進的な生産技術が数多く導入されることで、高効率でサステナブルなEV工場を目指すとしています。ホンダは、世界最大のEV市場である中国に、2027年までにEV「e:N(イーエヌ)」シリーズを10モデル発売する予定。

ホンダ
中国向けEVの「e:NP1」

新工場では、今後、広汽Hondaが展開する幅広いEVラインアップを支える象徴的な生産拠点になるそうです。

さらに、同じく2024年に稼働開始が計画されている東風本田汽車(東風Honda)のEV新工場とともに、中国におけるEV生産の基幹拠点になります。

2つの新工場の稼働により2024年には、中国におけるホンダの四輪生産能力は173万台/年に達することになり、北米市場とともに中国が屋台骨を支えることになるはずです。

塚田 勝弘

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる