アバルト595にスポーティな走りとロングツーリング性能を兼ね備えた新グレード「F595」が追加

■専用チューニングの高性能エキゾーストシステム「レコードモンツァ」を採用

貴重なホットハッチとして根強い人気を誇るABARTH 595に、新グレードの「F595」が追加され、2022年7月9日(土)から販売されます。

スポーツ性と快適性のバランスに優れた新グレードの「ABARTH 595 F595」は、5速MTが採用されていて、左、右ハンドル仕様が選択できるのがうれしいところ。ただし右ハンドル仕様は3ペダルだと配置が厳しいため、ペダルオフセットが大きくなってしまいます。左ハンドルを選択する手は十分にアリでしょう。

ABARTH 595 F595
正式名称は「ABARTH 595 F595」

新グレードの「F595」は、イタリア本国では「595 Pista」(日本では2020年5月から限定車として設定)の後継に位置付けられるそう。

ABARTH 595 F595
「ABARTH 595 F595」の専用マフラー

ロングツーリングでの快適性とワインディングロードでの軽快なフットワークを、高次元で満たすというバランスの取れたサスペンションや、パワートレイン、個性的なエクステリアが特徴。

エクステリアは、5種類のベースカラーに、特定のアクセントカラーが組み合わされた5つのバリエーションが揃えられています。アクセントカラーは、フロント、リヤバンパーの一部とドアミラーに配され、華やかなムードを醸し出しています。

ABARTH 595 F595
「ABARTH 595 F595」の走行イメージ

さらに、「F595」の最大の特徴が専用チューニングが施された高性能エキゾーストシステム「レコードモンツァ」のレイアウト。「ハ」の字に配されたツインデュアル式エキゾーストエンドが、リヤまわりに精悍さをもたらしています。

足まわりには、標準コイルスプリングに「KONI」製FSDショックアブソーバー(リヤ)が組み合わされたサスペンションを採用。日常使いでも扱いやすい乗り心地を確保しつつ、595シリーズの持ち前の俊敏性の高いハンドリング性能を発揮するとしています。

また、フロントドリルドベンチレーテッドディスク、フロントハイパフォーマンスブレーキパッドが備わり、スポーツドライビング時のハードなブレーキングにも耐えうる、優れた放熱性と制動力を確保。

ABARTH 595 F595
フロントドリルドベンチレーテッドディスク、フロントハイパフォーマンスブレーキパッドが備わる

インテリアは、スポーティなブラック基調で、ヘッドレスト一体型のスポーツシートやレザーシフトノブが採用され、スポーティな仕立てになっています。さらに、フルオートエアコンやリヤプライバシーガラス、ヒーテッドドアミラーなど快適装備も充実しています。

ABARTH 595 F595
「ABARTH 595 F595」のレーシーなインパネ。ステアリングは左右両方から選べる

搭載されるパワーユニットは、最高出力165psを発生する1.4L直列4気筒DOHCインタークーラーターボで、これはイタリアとドイツの「フォーミュラ4」向けにアバルトが供給しているユニットとベースは同じ。

組み合わされる5MTは、ハイエンドスポーツモデルの「595 コンペティツィオーネ」と同様、ワイドなギヤレシオで、発進のしやすさや俊敏な加速性を備える一方、クルージング性能(燃費性能)にも配慮されています。

スポーティなデザインや走りを備え、スポーツ走行からロングツーリングまでこなすという「ABARTH 595 F595」。

ABARTH 595 F595
「ABARTH 595 F595」のスポーティなシート

なお、従来の595ベースモデルは在庫がなくなり次第、販売終了になるそうです。駐車場などの制約があってもスポーツカーを諦めたくない層に、最適な新グレードの登場です。

●価格:390万円

塚田 勝弘

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる