第3戦鈴鹿のGT300予選はトップ2台のタイム抹消でStudie BMW M4がポールポジション【SUPER GT 2022】

■Q1のA組はStudie BMW M4が、B組はSUBARU BRZ R&D SPORTがトップ

5月28日(土)、29日(日)に三重県の鈴鹿サーキットで開催の2022 AUTOBACS SUPER GT第3戦「たかのこのホテル SUZUKA GT 300km RACE」。5月28日は公式予選が行われました。

Studie BMW M4
Studie BMW M4

予選が始まる14時55分に気温28度、路面温度44度という初夏の陽気となった鈴鹿サーキット。サポートレースのFIA F4が決勝レースで赤旗になるなどで進行が遅延していたために、予選の開始時刻が当初の予定より10分遅れとなっています。

GT300クラスの予選Q1はA、Bに組み分けされ、その組み分けは第2戦終了時点でのランキングをもとに決定されています。走行時間はそれぞれ10分。

K-tunes RC F GT3
K-tunes RC F GT3

GT300クラスQ1のA組には14台が出走。コースインから3周目に96号車 K-tunes RC F GT3が1分57秒297でファーストアタック。次いで56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが1分57秒337で2番手となります。

そしてコースインから4周目にアタックラップを持ってきた7号車 Studie BMW M4がチェッカー間際に1分57秒179を叩き出しトップ浮上でQ1を通過。2番手はK-tunes RC F GT3、3番手はリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rとなりました。

HACHI-ICHI GR Supra GT
HACHI-ICHI GR Supra GT

B組は13台が出走。まずは244号車 HACHI-ICHI GR Supra GTが1分57秒523でファーストアタック。続いて360号車 RUNUP RIVAUX GT-Rが1分57秒449とタイムを塗り替えてトップ浮上。さらに61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTが1分57秒140までタイムを縮めトップでQ2に進出。

SUBARU BRZ R&D SPORT
SUBARU BRZ R&D SPORT

2番手RUNUP RIVAUX GT-R、3番手は5号車 マッハ車検 エアバスター MC86マッハ号となりました。

RUNUP RIVAUX GT-R
RUNUP RIVAUX GT-R

ところが、ファーストアタックを見せた HACHI-ICHI GR Supra GTは走路外走行のためベストタイムとセカンドベストタイムが抹消となり、昨年の鈴鹿の覇者は13番手で終え、Q2進出ならずという結果となりました。

●予選Q2、トップ2台がタイム抹消で3番手だったStudie BMW M4がポールポジション

GT300クラスのQ2は、GT500クラスのQ1を終えた午後3時48分から10分間で行われました。各チームが次々とアタックをしていく中、終了1分前にTANAX GAINER GT-Rのルーキー・大草りき選手が1分56秒552でトップに躍り出ます。

TANAX GAINER GT-R
TANAX GAINER GT-R

しかしその直後に、デグナーカーブで50号車 Arnage MC86がスピン。このためにこの後でアタックしていたチームはこの周でのアタックを諦め、翌周に持ち越さなければならなくなってしまいます。

Arnage MC86
Arnage MC86

その一方で、SUBARU BRZ R&D SPORTはこのスピンとは関係のないマシントラブルで第2セクターまでトップタイムであったにもかかわらず、アタックを止めピットへ入ってしまい、このまま予選を終えて16番手という結果に。開幕から3連続ポールという夢は露と消えました。

Studie BMW M4
Studie BMW M4

そしてチェッカーラップ。Q1のA組トップだったStudie BMW M4が1分56秒743を出しますが、TANAX GAINER GT-Rと88号車 Weibo Primez ランボルギーニ GT3に届かず3番手となりました。

Weibo Primez ランボルギーニ GT3
Weibo Primez ランボルギーニ GT3

これでTANAX GAINER GT-Rがポールポジションかと思われましたが、TANAX GAINER GT-Rが予選後の再車検で最低地上高違反で不合格となり、予選タイムが抹消されます。また、走行後に2番手だったWeibo Primez ランボルギーニ GT3は、走路外走行のためベストタイムが抹消され9番手となってしまいました。

ポールポジションのStudie BMW M4のドライバーと監督
ポールポジションのStudie BMW M4のドライバーと監督

これにより、3番手タイムだった Studie BMW M4のポールポジションが確定。なお、近藤翼選手とBMW M4 GT3にとっては初のポールポジションとなります。

予選2位はK-tunes RC F GT3、3位はリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rとなりました。

Studie BMW M4
Studie BMW M4

29日(日)の決勝レースは予選よりも気温、路面温度ともに上昇すると予想されます。したがってこの予選順位のままレースが進まない可能性もあり、ドラマチックな展開が予想されます。そんな決勝レースは14時30分スタートです。

(写真・文:松永 和浩

【SUPER GT2022 第2戦 富士 GT300 予選結果】

順位 ゼッケン 車名 ドライバー タイム
1 7 Studie BMW M4 荒 聖治 近藤 翼 1’57.415
2 96 K-tunes RC F GT3 新田守男 高木真一 1’57.480
3 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 藤波清斗 J.P.デ・オリベイラ 1’36.097
4 30 apr GR86 GT 永井宏明 織戸 学 1’57.521
5 87 Bamboo Airways ランボルギーニ GT3 松浦孝亮 坂口夏月 1’57.595
6 5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号 冨林勇佑 平木玲次 1’57.639
7 360 RUNUP RIVAUX GT-R 青木孝行 柴田優作 1’57.680
8 11 GAINER TANAX GT-R 安田裕信 石川京侍 1’57.778
9 88 Weibo Primez ランボルギーニ GT3 小暮卓史 元嶋佑弥 1’57.816
10 65 LEON PYRAMID AMG 蒲生尚弥 篠原拓朗 1’58.032
11 60 Syntium LMcorsa GR Supra GT 吉本大樹 河野駿佑 1’58.608
12 2 muta Racing GR86 GT 加藤寛規 堤 優威 1’59.131
13 50 Arnage MC86 加納政樹 阪口良平 2’00.771
14 9 PACIFIC hololive NAC Ferrari 木村武史 ケイ・コッツォリーノ 2’01.195
15 61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口卓人 山内英輝 2’05.374
16 55 ARTA NSX GT3 武藤英紀 木村偉織 1’58.302
17 52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT 吉田広樹 川合孝汰 1’58.046
18 6 Team LeMans Audi R8 LMS 片山義章 R.メルヒ・ムンタン 1’58.701
19 20 シェイドレーシング GR86 GT 平中克幸 清水英志郎 1’58.113
20 25 HOPPY Schatz GR Supra 松井孝允 野中誠太 1’58.733
21 34 BUSOU raffinee GT-R 柳田真孝 井出有治 1’58.348
22 18 UPGARAGE NSX GT3 小林崇志 太田格之進 1’58.534
23 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝 片岡龍也 1’58.807
24 244 HACHI-ICHI GR Supra GT 佐藤公哉 三宅淳詞 1’59.165
25 31 apr GR SPORT PRIUS GT 嵯峨宏紀 中山友貴 1’59.824
26 48 植毛ケーズフロンティア GT-R 井田太陽 平木湧也 2’01.255
10 TANAX GAINER GT-R 富田竜一郎 大草りき 予選タイム抹消

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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