バイクの希望ナンバーは取れる・取れない?ウラ技はないの?

■バイクで希望ナンバーを取る方法を探る

4輪車ではかなり一般的になってきた「希望ナンバー」。ナンバープレートに大きく表示されている数字を、自分の希望するものにできる制度ですが「2525(ニコニコ)」や「1122(いい夫婦)」といったごろ合わせ番号が人気だといいます。

バイクの希望ナンバー
バイクには希望ナンバー制度はあるのか?(写真はBMW・K1600GT)

ところが、バイクでは、あまり希望ナンバーを付けたという話は聞きません。なぜなら制度自体がないからです。では、バイクでは、本当に自分が好きな番号を選ぶことはできないのでしょうか?

●希望ナンバー制度とは?

希望ナンバーは、4輪車の普通車が1999年(一部地域は1998年)、軽自動車は2005年から導入されたもので、ナンバープレートに自分の希望する番号を付けることができる制度です。

希望する番号といっても、選べるのは大きく表示されている下4桁のアラビア数字についてのみ。

ナンバープレートはバイクのリヤビューで大きな面積を占める(写真はBenelli IMPERIALE400)
ナンバープレートはバイクのリヤビューで大きな面積を占める(写真はBenelli IMPERIALE400)

自動車のナンバープレートは、上の左から「地名」「分類番号(3ケタ)」、下側が「区別番号(ひらがななどで表示)」「一連指定番号(最大4ケタ)」で表示されますが、そのうちの一連指定番号を選ぶことが可能です。

ただし、「1111」や「3333」「7777」とか「8888」といった特に人気が高い番号は、抽選対象希望番号となっており、抽選に当たらないと選ぶことができません。

バイクの希望ナンバー
4輪車のナンバープレート例

ちなみに、希望ナンバー制度を利用できるのは、新車または中古車を購入して新規登録を行う場合、管轄変更を伴う名義変更または住所変更を行う場合、ナンバープレートが破損または汚損した場合のいずれかになります。

●クルマとバイクでナンバーはどう違う

一方、バイクには前述の通り希望ナンバー制度はありません。これは、どうもバイクのナンバーは、クルマとは付け方が異なることが関係しているようです。

バイクのナンバープレートに付いた番号は、排気量によって違います。

まず、251cc以上の場合は、上段が左から「地名」「区別番号(ひらがななどで表示)」、下段が「一連指定番号(最大4ケタ)」になります。

排気量区分125〜250ccバイクのナンバープレートの例(写真はBMW CE04)
排気量区分125〜250ccバイクのナンバープレートの例(写真はBMW CE04)

また、125ccを超え250cc以下のバイクでは、上段が左から「分類番号(1または2)」「地名」「区別番号(ひらがななどで表示)」、下段が「一連指定番号(最大4ケタ)」となります。

125cc以下の原付では、上段が「地名(管轄する自治体名)」、下段が「区別番号(ひらがななどで表示)」「一連指定番号(最大4ケタ)」で、原付一種(50cc以下)は地色が白、原付二種は黄色(51cc〜90cc)かピンク(91cc〜125cc)のナンバープレートになります。

こうみてみると、バイクの場合、クルマのナンバープレートと違うのは分類番号ですね。251cc以上や原付にはなく、125ccを超え250cc以下のバイクの場合でも、1か2の1ケタで、4輪車のように3ケタにはなっていません。

どうも、バイクでは、この分類番号がない、または少ないことで、希望ナンバー制度を導入すると、人気ナンバーはすぐに無くなってしまうため、導入されていないといった説もあるようです。

ただ、東京都内の某2輪販売店に聞いたところ、前述した「2525(ニコニコ)」や「1122(いい夫婦)」といったごろ合わせ番号などを希望するユーザーは「今までいない」といいます。

バイクユーザーの場合は、あまり希望ナンバーを気にする人はいない、もしくは少ないのかもしれませんね。

●実際に取れるウラ技はある?

ただし、同じ販売店の話では「7777」といった続き番号にしたい人や、「4845」など番号の中に「4」などが入った番号は(死を連想させるなどで)いやだといういう人はたまにいるそうです。

そして、たとえば、続き番号であれば取得できる可能性はあるといいます。

バイクの希望ナンバー
ナンバープレートの発行は各地域の陸運局で行う

ナンバープレートの発行は、各地域を管轄する陸運局で行っており、普通は申請順にナンバーが発行されます。また、自分が申請したい番号(たとえば「7777」など)の直前の番号は分かるので、タイミングを合わせて窓口へ希望の続き番号を申請することはできるそうです。

ただし、通常、窓口は複数あり、たまたま行った窓口の職員が処理に手間取ったりして時間がかかると、希望する続き番号が他の窓口で発行されてしまうこともあるとか。

バイクの希望ナンバー
バイクは趣味性が強い乗り物だけに、希望ナンバー制度もぜひ導入してもらいたい(写真はBMW・K1600GT)

そうなると、本来は「7777」といった番号を取りたいのに、「7778」といった番号にずれてしまいますが、それについてはどうしようもないそうです。

そのため、前述の販売店でも「お客さんには、基本的に、続き番号など希望の番号は取れないことや、場合によっては『4』など好きでない数字が入ることを事前に伝え、了承してもらっている」そうです。

いずれにしろ、希望ナンバーは、バイクではなかなか難しいのが現実のようです。バイクは、4輪車と比べると趣味性もより強く、愛好家が乗ることが多い乗り物。

希望ナンバー制度も選択肢のひとつとして導入してもらった方が、多くのライダーがバイクライフをより楽しめそうな気もします。そう考えると、ちょっと残念ですね。

(文:平塚 直樹 *写真はすべてイメージです)

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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