男女雇用均等法が成立/2輪ライダーのルカ・カダローラ&アルピーヌの創業者ジャン・レデレ生まれる【今日は何の日?5月17日】

■男女が平等の立場で働けるように男女雇用均等法が法制化

1985(昭和60)年5月17日、男女雇用均等法(正式名称は「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律)が成立しました。職場における男女差別を禁止し、採用、昇給、昇進、解雇などの面で平等に扱うように定めた法律です。これを機に、保母が保育士、看護婦が看護師、スチュワーデスが客室乗務員など、多くの「女性名詞」「男性名詞」が廃止されました。当時は多くの経営者が法制化に反対したそうですが、今なら考えられませんね。

5月17日には、タレントの井ノ原快彦、アナウンサーの生野陽子、フルート奏者の山形由美、ロードレーサーのルカ・カダローラ、アルピーヌ創業者のジャン・レデレ、種痘法を開発したE・ジェンナーなどが生まれています。本日紹介するのは、ルカ・カダローラとジャン・レデレです。

●WGP125&WGP250チャンピオンとなったイタリア人ライダーのルカ・カダローラが誕生

ルカ・カダローラ(1993年日本GP)(C)Creative Commons
ルカ・カダローラ(1993年日本GP)(C)Creative Commons

ルカ・カダローラは1963年(昭和38)年5月17日、イタリアのエミリア・ロマーニャ州モデナで生まれました。1984年にWGP125でデビューしてすぐに頭角を表し、1986年にガレリの専属ライダーに抜擢されると、その年のWGP125のチャンピオンを獲得します。

翌1987年からはヤマハに移籍してWGP250にステップアップ。優勝はするものの、シリーズチャンピオンにはなかなか手が届きませんでしたが、1991年、ホンダに移籍すると開幕の日本GPから3連勝。その後も順調に勝ち星を重ねて、見事初のWGP250チャンピオンに輝きました。翌年もチャンピオンとなり2連覇を達成し、1993年からはヤマハに復帰してWGP500へステップアップを果たします。1993年はランキング5位、1994年に2位、1995年が3位と惜しいところでチャンピオンを逃します。その後、ホンダ、ヤマハ、スズキ、MuZ、Modenasとチームを転々としますが、結局WGP500のシリーズチャンピオンに手は届きませんでした。

念願であった3クラス制覇という偉業にはあと一歩手が届かず、2000年をもって現役を退きました。

●モータースポーツの一時代を築いたアルピーヌの創業者ジャン・レデレが誕生

ジャン・レデレは1922(大正11)年5月17日、フランス北部のディエップでルノー販売代理店を営む家庭に生まれました。幼少の頃からクルマに触れていたことからモータースポーツに興味を持ち、1950年初頭には「ルノー4CV」を自らチューニングして、アルペンラリーやミッレ・ミリアに参戦します。

ジャン・レデレ(引用:ALPINE JAPAN)
ジャン・レデレ(引用:ALPINE JAPAN)
1963年にデビューしたA110 (C)Creative Commons
1963年にデビューしたA110 (C)Creative Commons

ラリーで好成績を収めたジャン・レデレは、そのノウハウを生かしたスポーツメーカー「アルピーヌ」を1955年に設立。同時に、4CVにFRPボディを載せた「A106」を発売します。1963年には後にラリー選手権で無敗の活躍を見せる伝説的な名車「A110」をデビューさせました。

アルピーヌは1973年にルノーの傘下に収まりますが、その後レーシングマシンも手掛け、1978年にはアルピーヌ・ルノーA442Bが、ル・マン24時間レースで優勝を果たします。こうしてアルピーヌはフランスを代表する押しも押されもせぬスポーツメーカーとなったのです。1970年代以降もA310、V6ターボ、A610と人気モデルを投入しますが、1995年のA610の生産終了とともに、アルピーヌの名のついたスポーツカーカーの歴史は一旦休止となります。ジャン・レデレはその後、闘病生活を余儀なくされ、2007年にこの世を去りました。

2017年に発表されたA110(ジュネーブMS)(C)Creative Commons
2017年に発表されたA110(ジュネーブMS)(C)Creative Commons

しかし、しばしの空白期間を経た2017年、ジュネーブモーターショーでアルピーヌは待望のニューモデル「A110」を発表、世界中のスポーツカーファンを喜ばせました。軽さを武器にした独特の走り味は現代においても変わらず、日本にも多くのファンを生んでいます。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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