目次
■歴史あるイモラ・サーキットで角田裕毅選手が大活躍!
2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP(4/22-4/24)で現在唯一の日本人F1ドライバー、角田裕毅選手(アルファタウリ)が素晴らしい走りを見せてくれましたね。
圧勝だったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の走りも凄かったですが、個人的に印象に残っているのは角田選手。もう今年のエミリア・ロマーニャGPを、ツノダGPと呼びたいくらいです!
そんなツノダGP、おっと間違えた。エミリア・ロマーニャGPをのんびり振り返ってみましょう☆
●今シーズン初めてのスプリントレース
昨シーズンから新たに始まった、決勝のスターティンググリッドを決めるスプリントレース。今シーズン初開催だったのですが、そのことを確認しそびれてしまいまして……。
ただいま絶賛育児中のため、なかなかリアルタイムでF1を見る事ができず予選と決勝後は結果を見ないようにインターネット&SNSをシャットアウトしています。
しかし金曜日の深夜、娘の寝かしつけも終わり「さぁ、フリー走行どうだったかなぁ」とインターネットを開いたら【マックス・フェルスタッペン、ポールポジション!】の文字が。スプリントレースの予選の結果を見てしまったのです。
もちろん大慌てで予選を見ましたが、やはり先に結果を知ってしまうと盛り上がらないですね(苦笑)。とは言え、ケビン・マグヌッセン(ハース)がチーム最高位の4番手を獲得したりと興奮ポイントもありました。
土曜日に行われたスプリントレースはというと、スタートで加速が鈍かったフェルスタッペンをシャルル・ルクレール(フェラーリ)がパス。トップに躍り出ると、サーキットを埋め尽くすティホシ(フェラーリの熱狂的なファン)の地鳴りのような歓声が鳴り響きました。
しかしその後方では周冠宇(アルファロメオ)とピエール・ガスリー(アルファタウリ)が接触。スタート直後からセーフティカー導入と波乱の幕開けとなりました。
5周目でレースは再開されましたが、スプリントレースは全21周。あまり大きな変化はないだろうなと軽い気持ちで見ていたら、16周目にフェルスタッペンがルクレールの1秒以内にはいってきたー!しかしDRSを駆使してさらに近づくも、なかなか抜けません。
フェルスタッペンの気迫ある走りに目が離せなかった20周目、ついにルクレールをオーバーテイク! タイヤに苦しんでいたルクレールはフェルスタッペンに追いつくことができず、2番手でチェッカーを受けました。
正直スプリントレースのこと、あまり好きではなかったんです。なんだか気持ちが入らないというか。
でも今回のフェルスタッペンvsルクレールの戦いは、決勝並みに興奮しました! 面白いレースが土曜日も見られるのなら、スプリントレースも悪くないなと思ったり(単純)。
次回のスプリントレースは第11戦オーストリアGPです 。次こそは先に結果を見ないようにするぞ〜!
●プレッシャーに負けたか。フェラーリ完敗。
ティホシのフェラーリへの愛は毎年格別なものを感じていましたが、今年は特に気合いが入っていたように思いました。それはそうですよね。だって強いフェラーリが帰ってきたのですから!
しかしそんな期待とは裏腹に、決勝でフェラーリ勢は完敗。カルロス・サインツJr.(フェラーリ)は、スタート直後にダニエル・リカルド(マクラーレン)に押し出されスピンしてしまい、グラベルに埋まってリタイアとなってしまいました。これにはティホシも手をあげてがっかり。カルロス、ついてないなぁ。
チームメイトのルクレールは、スタートの加速が鈍くセルジオ・ペレス(レッドブル)とランド・ノリス(マクラーレン)に抜かれてしまい4番手まで順位を落としてしまいました。7周目にノリスを抜き返し3番手になりましたが、ペレスについていくことができません。
レース中盤にはファステストラップを更新しながら近づくも、なかなか抜けず。44周目、ペレス攻略が難しいと思ったのかルクレールがチームに「プランDはどう?」と提案すると「良くないね。最後までステイアウトだ」とピシャリ。
ルクレールはソフトタイヤに交換して思いっきり攻めたいのかな、なんて1人で勝手に考察しながら見ていたら49周目にソフトタイヤに履き替え、ノリスの後ろ4番手でコースに復帰しました。
果たして残り14周で追いつくことができるのか…。優勝は厳しいかもしれないけれど、ティホシの前で表彰台にはのぼってほしい!そう祈りながら見ていました。しかしルクレールから「ミディアムタイヤのほうが良かったと思うよ」という、衝撃的な無線が。
次のタイヤは何を履くとかってドライバーとチームで話し合わないというか、ドライバーの意見は尊重されないのでしょうか? ルクレールがミディアムタイヤを希望していたかは分かりませんが、ふと疑問に思いました。
「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ」というあの名台詞が脳裏をよぎったのは、私だけ!?
そんな心配をよそに、51周目にノリスを抜き3番手へ浮上したルクレール。良かった〜!と思っていた矢先、53周目のターン14で縁石に乗り上げスピン。なんとかコースに復帰できたものの、バリアに接触してフロントウイングを破損したためピットインを余儀なくされ、9番手まで順位を落としてしまいました。
それでも諦めず、6番手でチェッカーを受けたのはさすがでしたよね。
きっとかつて経験したことがないくらいのプレッシャーだったと思いますが、本当によく頑張ったと思います。ティホシもこのルクレールの熱い走りに、きっと心打たれたはず!
●レース後はおしゃべりがとまらない!
金曜日からウェットコンディションだったイモラ・サーキットは決勝日も雨が降り、スタート前には止んだものの路面が濡れていたため全車インターミディエイトタイヤでスタート。だんだん乾いていく路面に、いつドライタイヤに交換するのか楽しみなレースでした。
そんなエミリア・ロマーニャGPを制したのは、フェルスタッペン! スプリントレースの予選、スプリントレース、決勝全てトップと圧巻の走りを見せてくれました。さらにファステストラップポイントもつかみ取り、ドライバーズランキング2位へ。2戦ノーポイントが痛手となり首位ルクレールとは差がありますが、本人は少し安心できたかな?これからのチャンピオンシップ争いが面白くなりそうです。
2位はペレスで、レッドブル1-2フィニッシュ! 3位のノリスは今シーズン初表彰台だっただけに、めちゃくちゃ嬉しそうでしたね。決勝後の無線で「うひゃひゃーい!」と大喜びしている声は、寝ていた娘がビクっとするほどでした(笑)。
そうそう私の密かな楽しみだった、表彰式前の控え室のライブ映像も最高でした。
ドライバーの交友関係が垣間見え大好きだったのですが、新型コロナウイルスが猛威を振るい始めてから映されず(そもそも控え室自体がなかった!?)。しかし今回、久しぶりに控え室のライブ映像がきたー!
ルクレールの話や途中周回遅れの渋滞があって大変だったとか、ピットインしない予定だったけどルクレールを見て入ったなどなど。いや〜、みんなよく喋ること! レース後で疲れていないんですかね?
でもドライバーが楽しそうに話している姿を見て、癒されました。次回から毎戦放送を熱烈希望します!
●レッツゴー!!
そして何と言っても、今回のMVPは角田選手! クリーンで力強いオーバーテイク、ライバルを抜かせない巧みなブレーキングにはしびれました。
角田選手は2000年生まれの21歳(5月11日で22歳になります。めでたいっ!)。2020年にはF1直下のカテゴリーであるFIAフォーミュラ2に参戦し、「速い日本人ドライバーがいる」と話題になりましたよね。総合3位でシーズンを終えると、翌年にアルファタウリからF1デビュー。
しかしデビューイヤーは厳しいレースが続き、大丈夫かなと心配になるほどでした。
それでもレースをこなす度に進化し続け、今シーズンもアルファタウリのドライバーとして参戦中。個人的にはチームメイトのピエール・ガスリーをはじめ、他のドライバーからも可愛がられている姿がたまりません(笑)。まだ会ったことがないので、今年の日本GPで会えるといいなぁ。
そんな角田選手は12番手スタートから徐々に順位をあげていき、レース中盤には9番手に。後ろを走るランス・ストロール(アストンマーティン)が近づくもオーバーテイクの隙を与えず、角田トレインができるほどでした。
サイドバイサイドの戦いになった時には、巧みなブレーキングでポジションをキープ! かっこよすぎる〜!!
48周目にマグヌッセンを抜き8番手へ浮上すると、完璧なオーバーテイクにチームから「良い仕事だ」と無線が。すると「レッツゴー!」とノリノリで答え、もっとオーバーテイクを見せてくれるのではないかと期待してしまうほどでした。
さらに4度のワールドチャンピオン、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)にも追いつき、オーバーテイク。12番手スタートから7位でレースを終えました。
どのシーンをとっても昨シーズンとは全然違う走りで、最高にかっこよかった!「こんなに速くて上手い日本人ドライバー、いるんですよ〜!」って、大きな声で自慢しながら歩きたいくらい嬉しかったです。
ようやく角田選手の実力が開花され、これからの1戦1戦が楽しみになったツノダGP(エミリア・ロマーニャGP)でした!
(yuri)