■洗練された熱マネジメントシステムによりEVとしてのハイパフォーマンスを実現
「Audi e-tron GT quattro」が「World Car Awards 2022」において、「World Performance Car」を受賞し、授賞式がニューヨークで行われました。
World Car Awardsは「自動車業界のオスカー賞」とも呼ばれていて、Audi e-tron GT quattroは、「World Electric Vehicle of the Year」「World Performance Car」「World Car Design of the Year」にノミネートされ、最終的に「World Performance Car」に輝いています。
同アワードは、世界中から集まった100人以上の自動車ジャーナリストがノミネートされたモデルをテストしたうえで、投票をしています。
今回の受賞により、アウディは「World Car Awards」で計11回のアワード獲得になり、同アワードで最も多くの賞を受賞したメーカーになっています。
今回の「World Performance Car」受賞について、AUDI AGの技術開発担当取締役であるオリバー ホフマン氏は、「バッテリーEVのAudi e-tron GT quattroが、デビューわずか1年で3つのカテゴリーのファイナリストに選ばれたことをうれしく思っています。今回の受賞でアウディにとって5度目のWorld Performance Carの称号を獲得できたことを誇りに感じています。Audi e-tron GT quattroは、バッテリーEVであるのと同時に、ダイナミックで魅力的であることを証明しました。これは、アウディがeモビリティへとシフトする取り組みの中で、非常に重要なポイントになります」と語っています。
「World Performance Car Award」を受賞したAudi e-tron GT quattroのハイパフォーマンスは、洗練されたサーマルマネジメント(熱マネジメント)により実現。同モデルは、4つの熱回路から構成されていて、バッテリーと駆動システムのコンポーネントは、常に理想的な温度に維持されています。
サーマルマネジメントは、EVの性能を左右するため、優れたパフォーマンスを繰り返し発揮することができます。Audi e-tron GT quattroに搭載されるインテリジェントなサーマルマネジメントは、走行中でもバッテリーは、外気温に応じて理想的な温度範囲に維持されます。
これにより、最大270kWの出力に対応した急速充電をより効果的に行うことが可能です。一充電あたりの航続距離は、534kmを実現しています。
アウディは2026年以降、電気駆動システムを備えたニューモデルのみを市場に導入するとしていて、電動化攻勢を強める構えです。
さらに車両の電動化のみならず、2025年以降は、アウディの生産拠点における生産でもすべてカーボンニュートラルになるそう。Audi e-tron GT quattroが生産されているベーリンガーホフ工場では、カーボンニュートラルがすでに実現されています。
(塚田 勝弘)