目次
■運転が楽しくなるスポーツグレード5車種をピックアップ!
純粋なスポーツカーに限らず、コンパクトカーからSUVという幅広い車種において、高出力なエンジンや専用チューンを施したシャシーなどを採用し、走行性能をアップしたスポーツグレードが設定されています。
ここでは人気コンパクトカーのスポーツグレード5車種をピックアップし、そのスペシャルな特長を紹介します。
●スズキ・スイフトスポーツ/日本を代表するホットハッチ
スズキが販売しているコンパクトカーがスイフトです。スイフトは標準車でも欧州で走り込んで、サスペンションを設定するなど走りにこだわったモデルです。
2016年に登場したスイフトのスポーツグレードがスイフトスポーツ。4代目となる現行モデルは2017年に登場しました。
標準車のスイフトは5ナンバーサイズですが、スイフトスポーツはトレッドを拡幅し直進安定性、旋回性能を向上させるため、3ナンバーサイズとなっています。さらに、空力パーツの造り込みにより揚力低減と空気抵抗の低減を高いレベルで実現し、旧型モデルより空気抵抗は約10%低減しています。
サスペンションは、スポーティーな走行に特化した減衰特性のモンローのショックアブソーバーを前後に採用。さらに専用スタビライザーやコイルスプリング、ブッシュ類などの採用により、ロール剛性を最適化しています。
搭載しているエンジンは、最高出力140ps、最大トルク230Nmを発生する1.4L直列4気筒ターボ。組み合わされるトランスミッションは、2~5速をクロスレシオ化した6速MTとギヤを最適化した6速ATとなっています。
スポーティーなエキゾーストサウンドにチューニングを施した排気系をはじめ、吸気系、冷却系、懸架系を専用設計。走行性能の向上に加えスポーツを体感できるスイフトスポーツの車両本体価格は、201万7400円~214万1700円です。
●ホンダ・フィットe:HEV モデューロX/ホンダアクセスの手がけるスポーツモデル
2020年に販売開始したホンダ・フィット。純正アクセサリーメーカーのホンダアクセスが手掛けたスポーツモデルが、2021年に登場したフィットe:HEV(イーエイチイーブイ)モデューロXです。
フィットe:HEV モデューロXは、「心地よさ」という数値では語れない価値で、幅広い層のお客様にご好評いただいているフィットをベースに、スポーティーで上質なデザインと走行性能の向上を追求したモデルです。
外観には、ブラックを基調とした存在感のあるデザインを採用すると共に、実効空力を高める各種エアロパーツを装着しています。フロントには専用のグリルとエアロバンパー、リア回りには専用のエアロバンパーとテールゲートスポイラーを装着し走行性能のパフォーマンス向上を図っています。
エアロパーツ以外にも、専用セッティングのダンパーをはじめ、スポーティーな造形で軽量かつ“しなやかさ”を追求した専用デザインの16インチアルミホイール、インテリアには、ブラック×ボルドーレッドとブラックの2種類の専用カラーを設定。
そして、フロントシートには、本革×ラックススェードの専用コンビシートに「Modulo X」のステッチをあしらい、このブランドを所有する歓びも高めています。走行性能だけでなく、燃費性能にも優れた1.5Lエンジン+2モーターシステムを搭載したフィットe:HEVモデューロXの車両本体価格は286万6600円となっています。
●日産ノート オーラ NISMO/フォーミュラEの技術を移植
2021年の自動車に関する賞典を独占した日産ノートシリーズ。2021年6月に登場した3ナンバーサイズのプレミアムコンパクトがノートオーラです。このノートオーラには日産のモータースポーツ活動を行っているNISMOが手掛けたノートオーラNISMOというスポーティモデルをラインアップしています。
2021年8月に登場したノートオーラNISMOは、フォーミュラEからインスパイアされた「駿足の電動シティレーサー」をコンセプトに、NISMOの魂とこだわりを注ぎ込んだモデル。レースで培った空力技術をベースに、NISMO専用に最適化した空力性能を実現するデザインを採用したことで、高速走行時の操縦安定性の高さが特徴です。
外観ではレッドアクセントの「レイヤード・ダブルウイング」を採用し、低重心でローアンドワイドなフォルムを実現。さらに新デザインのLEDフォグランプは、フロントは5灯の薄型デザイン、リアはフォーミュラEからインスパイアされた7灯のユニークなドット状のデザインを採用しています。
インテリアは、走りへの集中と高揚感を掻き立てる、ダークトーン&レッドアクセントの色調を採用。専用ファブリックと合皮のコンビネーションを採用したシートは、NISMOロゴの刺繍や、レッド/グレーのコンビネーションステッチにより、スポーティな室内空間を演出しています。
NISMO専用本革・アルカンターラ巻ステアリングは、グリップ力の高さはもちろんのこと、レッドセンターマークとレッドステッチにより、上質さとスポーティさを兼ね備えるデザインとなっています。NISMOロゴと、赤いパワーメーターをおごった専用カラーの12.3インチのアドバンスドドライブアシストディスプレイは、スポーティかつ視認性に優れた仕様となります。
熟練の評価ドライバーの徹底的な走り込みを行い、サスペンションを専用化することに加え、車体剛性配分の最適化を行うことで、クイックかつスムースなハンドリングと高い操縦安定性を実現しています。
ドライブモードは、電動車ならではの力強いレスポンスと伸びのある加速を実現するNISMOモードを新たに設定し、気持ちの良いドライビングを体感できるノートオーラNISMOの車両本体価格は286万9900円です。
●トヨタGRヤリス RZハイパフォーマンス/WRCマシンのベース車両
2020年2月に登場したトヨタのコンパクトカーヤリス。このヤリスのスポーツモデルが、同年9月に登場したGRヤリスです。GRヤリスには、1.5L直列3気筒エンジン+CVTのRSと1.6L直列3気筒ターボ+6速MTのRC/RZ/RZハイパフォーマンスの4グレードがありますが、ここではRZ ハイパフォーマンスについて紹介します。
標準車のヤリスは5ドアですが、GRヤリスは欧州で販売する3ドアモデルがベースで、全長3,995mm×全幅1,805mm×全高1,460mmの3ナンバーサイズとなり、標準車とは全くの別物と言えるモデルです。
GRヤリスはトヨタのクルマ構造改革であるTNGAの思想に基づくスポーツ4WDプラットフォームを採用。参戦しているWRCの現場からのフィードバックを踏まえ、一から鍛え上げ、バランスの取れた高剛性ボディを実現すると同時に、前後のサスペンションジオメトリを最適化しています。
ボディのエンジンフード、トランクリッド及びドアパネルなどにアルミ素材。ルーフパネルパネルには、CFRP素材を採用し、軽量化を図りながら優れた空力性能を示す強固なキャビンとなっています。
搭載されているエンジンは、最高出力272ps、最大トルク370Nmを発生する1.6L直列3気筒ターボ。高速燃焼コンセプトに加え、軽量な運動部品採用によるエンジンの高回転化、ターボチャージャーなど吸排気系の最適化によって、3気筒エンジンとしてトップレベルの高出力を実現しています。
組み合わされるトランスミッションは、リズミカルな変速を可能にした6速MT。駆動方式は、多板クラッチによる前後駆動力可変システム採用の新開発スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”。高出力なエンジンパワーを四輪に伝えるだけでなく、前後駆動力配分の自由度を拡大し、より卓越した走行安定性を実現しています。
GRヤリスの車両本体価格はRSの265万円~RZハイパフォーマンスの456万円となっています。
●フォルクスワーゲン・ゴルフGTI/スポーツハッチバックの元祖
欧州Cセグメントというカテゴリーのベンチマークとなっているのがフォルクスワーゲン・ゴルフです。8代目のゴルフが2021年6月に登場しました。標準車に遅れること約半年、スポーツモデルのゴルフGTIが日本市場に導入されました。
ゴルフGTIの外観には、フロントグリルからヘッドライトへとつながる赤いストライプが施され、目を引くX字型に配置されたフォグランプと共に GTIの個性を主張しています。
さらに、エアインテークやボディを囲むように設置されたフロントスポイラーやサイドシル、そして標準装備の18 インチアルミホイールなど数多くのGTI専用アイテムを装着し、モータースポーツの雰囲気を演出しています。
インテリアでは、ヘッドレスト一体型のスポーツシートには、GTI伝統のタータンチェック柄を採用したファブリックシートを採用。サポート性に優れ、スポーツ走行時にもしっかりと体をホールドしてくれます。
専用のステアリングホイールには、赤いアクセントと GTIエンブレムを装着。また標準装備のデジタルメータークラスター“Digital Cockpit Pro”にもタコメーターを中央に配置した GTI専用のグラフィックが施され、スポーティなインテリアに仕立てられています。
ゴルフGTIに搭載されているエンジンは、最高出力245ps、最大トルク370Nmを発生する2L直列4気筒ターボ。組み合わされるトランスミッションは迅速なシフトチェンジが可能な7速DSGを採用しています。
さらに電子制御油圧式フロントディファレンシャルロックを標準装備するとともに、電子制御式ディファレンシャルロック“XDS”と電子制御油圧式フロントディファレンシャルロックを統合制御することが可能な”ビークルダイナミクスマネージャー “を採用しました。
これにより、正確なハンドリングを実現することで、クルマを思い通りに操る楽しさを味わえます。
ゴルフGTIの車両本体価格は466万円となっています。
(萩原文博)
※この記事は2022年4月12日に再編集しました。
【関連記事】
- 【新車】購入予算150万~200万円のベストバイ新車5車種【2022年版】
https://clicccar.com/2022/02/25/572662/ - コロナ禍で需要が増えている中古車を適切に選ぶ方法【中古車の選びの基礎知識】
https://clicccar.com/2020/10/17/1026253/ - 「外出自粛明け」に行きたい! ソロキャンなどで車中泊が快適なコンパクトカー&軽自動車5選
https://clicccar.com/2020/05/07/975110/