工藤貴宏 
■見た！ ウワサのカローラクロスGR SPORTをバンコクモーターショー2022で発見!!
東南アジアのタイランドで開催されている「バンコクモーターショー2022」。そのトヨタブースを歩いていたら、1台のクルマが目に留まりました。
「あれ、こんなクルマあったっけ？」
日本でも売っているSUVなのに、日本仕様とは見た目が違う。なかなかカッコいいっじゃないですかね。
そしてなにより気になったのは「GR SPORT」と書かれていることです。
これってつまりは、GRのモデル?
とういわけで「カローラクロス」のGR SPORTですよ。
タイはカローラクロスが世界で初めて発表された国ですが、そもそもタイ仕様（というよりグローバル仕様）のそれは日本とは顔つきが違います。
日本仕様に対してグリルが大きく、ワイルドで力強い雰囲気です。個人的には、海外仕様のこの顔つきはけっこう好きだったりします。
そしてGR SPORTですが、現地で発表されたのは2021年の11月末。
標準仕様からの変更点はエクステリアがグリル＆フロントバンパー、サイドとリアのスカート、リアコンビネーションランプ、そして18インチのタイヤ＆ホイールなど。
サイドスカートなどは、純粋にスポーティというだけではなくオフロードの雰囲気も加えたものですね。このあたりは「ランドクルーザー」のGRモデルと同じ方向と言ってよさそうです。
インテリアはピアノブラックの加飾、シルバーステッチを入れたレザーシート、ヘッドレストとプッシュスターターのGRロゴなど、スポーティにプレミアム感をミックスしているのがわかります。
もちろん、GRモデルだけに変更点は見た目だけにとどまりません。
ロアストラットバーで車体を補強したうえで、ショックアブソーバー＆スプリング、パワーステアリングも専用の味付けとして走りを強化。ハンドリングも「普通のカローラクロスとは一味違う」というわけです。
いっぽうでパワートレインは標準車と共通ですが、純粋なガソリン車はなく1.8Lエンジン＋モーターのハイブリッドだけでの展開。ACCや車線維持支援機能などの先進アシスト技術が追加されているのも、興味深いところですね。
タイでは「GR」が大人気で、コンプリートモデルの「GR SPORT」は「カローラアルティス」といったセダンや「C-HR」などクロスオーバーSUVに用意。
さらには「ハイラックス」や、そのシャシーを使ったSUVである「フォーチュナー」など、オフローダーにも設定されているのが興味深いところです。
当然ながら、ハイラックスやフォーチューナーはオフロードを意識した仕立てで、GR SPORTといっても単にオンローダーだけではないのがお国柄なのかもしれません。
ちなみにカローラクロス GR SPORTの価格は124万9000バーツというから、日本円にすると460万円程。
新車価格に物品税が含まれているとはいえ、日本よりも物価の安い国でこの価格のクルマを買える層は、かなり裕福な人たちとなるのでしょう。
（工藤 貴宏）
