■ヘッドライトの內部LEDグラフィックスを新設計
ロールス・ロイスのフラッグシップ4ドアサルーン、「ファントム」改良型の最新プロトタイプをカメラが捉えました。
ファントムは、1929年「ファントムI」として登場、以降「ファントムVI」が1991年に幕を閉じるまで販売されました。
その後、ヴィッカース社が所有していたロールス・ロイスブランドを買収したBMWから最初に発売されたモデルが「ファントムVII」。現行モデルは2017年に登場しており、これが初の大幅改良となります。
今年1月7日には、ヘッドライトとラジエターグリルのみカモフラージュをしたプロトタイプを目撃しましたが、今回はフロントエンド全体が覆われているほか、ベルトラインやリアエンド全体がカモフラージュされており、大幅改良へ本腰になった様子がうかがえます。
そのほか、ロールスロイスのマスコット「スピリット・オブ・エクスタシー」が外され、セルフべリングセンターキャップが塗りつぶされているのは、1月と同じ状態です。
現段階で擬装の下に大きな調整が隠されているようには見えませんが、おそらく最終的にはヘッドライトの內部LEDグラフィックスが新設計されるほか、ラジエターグリルの調整、後部では、テールライトやバンパーがリフレッシュされると思われます。
ロールス・ロイスは2030年までに、「ゴースト」「ファントム」「カリナン」のフルエレクトリックバージョンを新型EV「スペクター」と一緒に発表する計画を持っており、これらすべてのモデルは「Architecture of Luxuary」と呼ばれるアルミニウム製スペースフレームプラットフォームに乗ることになります。
同社がファントム改良型でEVバージョンを提供するかは不明ですが、少なくともこのプロトタイプは排気管を持っていることから、最高出力571ps・最大トルク900Nmを発揮する6.75リットルV型12気筒ツインターボエンジンを搭載している可能性が高いようです。
ただし、ヨーロッパ市場ではこれまでになく厳しくなる排出基準を満たさねばならないこともあり、わずかに効率を上げてくるだろうことが予想されます。
ファントム改良型のデビューは2022年内と予想、遅くとも2024年にはフルエレクトリックバージョンも登場するでしょう。