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■ドラレコに通信機能が付くと、どんないいことがあるの?
音声によるナビゲーションやドライブレコーダー機能など、多彩な機能を操作するドライビングパートナー「NP1」がパイオニアから登場しました。その概略はすでに紹介していますが、今回はドライブレコーダー機能にフォーカスして、詳しくご紹介しましょう。
NP1の基本コンセプトは“会話するドライビングパートナー”です。クルマにあったら便利だと思われる機能をこの1台にまとめ上げ、まるで心強いパートナーが同乗しているかのように、会話しながら各機能のサポートを受けられることを最大の特徴としています。その上でドライブレコーダーとして見逃せないのが、通信を使った『クラウドドライブレコーダー』です。
NP1の本体を真正面から見ると、前後にカメラが一つずつ備えられているのがわかります。一見するとドライブレコーダーそのものに見えますが、奥行きは93mmほどありますので、ドライブレコーダーとしてはやや大きめです。その理由ですが、NP1にはカーナビ機能やドライブレコーダー機能の他、ここにネットワークに接続するための通信機能も内蔵しているためです。
さて、その通信機能はどんな時に使うのでしょうか? カーナビ機能なら、交通情報をはじめ様々な情報を反映するので理解できる方も多いと思いますが、「ドライブレコーダー機能に通信機能なんて必要なの?」と思う方もいるでしょう。実はドライブレコーダー機能に通信機能が加わると、今までにない大きなメリットがもたらされるのです。
●アクシデントの映像を自動でクラウドにアップロード
世の中で使われているドライブレコーダーの大半は、撮影した映像を本体内のマイクロSDカード(メモリーカード)に記録・保存します。これはこれで基本動作に困ることはないでしょう。
ほとんどのドライブレコーダーは、メモリーカードの容量を使い切ると古い順から上書きしていき、衝撃を感知したときはそのデータのみ、上書きされない別フォルダに保存します。これによってアクシデントが発生した瞬間の映像はメモリーカードの中に残るわけです。
しかし、ドライブレコーダーが本来の役割を果たすべきは、アクシデントが発生したときの「使い勝手」です。
ドライブレコーダーの映像は、その多くがメモリーカードに保存されるものの、映像を見たいときはそれを自分で抜き取って、パソコンなどで再生しなければなりません。気持ちが動転していれば、その状況を家族に知らせたいと思っても、多くの方は落ち着いてうまく説明することも困難でしょう。そんな時に、通信を使うNP1のクラウドドライブレコーダー機能が活かされるのです。
NP1では衝撃を感知すると、他のドライブレコーダーと同様に上書きされないフォルダに自動保存されますが、同時に、その映像はクラウドへアップロードされます。その上で、スマホアプリ「My NP1」からあらかじめ登録していた配信先ユーザーへプッシュで通知します。通知を受けた人は届いたURLからその映像をいつでも見ることができ、これによりアクシデントの状況を即座に把握可能となるのです。
●撮りたい景色に出会ったら「NP1、写真撮って」!
つまり、アクシデントの状況を家族など当事者外の人がこの映像を見ることにより、冷静な判断のもとで適切なアドバイスを本人に伝えることもできるようになるわけです。また、この機能を使えば、「本当は運転を止めてもらいたいけれど普段の足として使わざるを得ない」高齢ドライバーの“見守り”としても役立ちます。
駐車中の愛車監視にも、この機能は活かせます。別売の「駐車監視用電源ケーブル(NP-BD001)」を組み合わせれば、エンジンを切った後でも衝撃検知センサーは動作を継続して愛車を監視。仮にドアパンチなどの衝撃を検知すれば、前後のカメラで約10秒間の動画を録画して指定したスマホへ通知します。状況把握をスピーディに行えるというわけです。
冒頭で、NP1は“会話するドライビングパートナー”であることをお伝えしました。これはNP1の大きな特徴である音声によるユーザーインターフェイスを指していますが、もちろんドライブレコーダーにも活かされています。
運転中に気に入ったシーンに遭遇したら、「NP1(エヌピーワン)、写真撮って」と発話すれば写真を、「NP1、録画して」と発話すれば発話前の約7秒間と発話後の約8秒間の計15秒間の動画映像を撮影してくれます。
これらのデータは本体内部と同時にクラウドにもアップロードされて保存され、スマホアプリ「My NP1」からいつでも見られますから、ドライブの思い出を振り返るのにも便利です。
ちなみに、この保存に使うクラウドの保存容量は5GB。衝撃を伴わない日常の映像はメモリーカードに保存されるだけでクラウドにはアップロードされませんので、容量として不足を感じることはないでしょう。
●運転している人はもちろん、見守る人にも大きな安心になる
ドライブレコーダーとしての基本スペックも、NP1は十分なレベルにあります。
前後とも、約200万画素フルHD画質。高感度撮影はソニー製CMOS「STARVIS」を装備し、明るいF2.0レンズを組み合わせて昼夜を問わず鮮明に状況を記録します。記録フレームレートは前方カメラが27.0fps、後方カメラが16.0fpsと、いずれもLED信号が消灯状態で記録されないように調整済み。後方カメラ映像はフレームレートを落としたことで若干、カクカクとするかもしれませんが、後方監視には十分な記録レートで、むしろ保存映像のデータを軽くするというメリットが大きくなっています。
NP1は運転席付近に装着するため、後ろは車内越しで撮影されるわけですが、カメラの画角を前方よりも若干狭くして後方を捉えやすくしていることも見逃せません。ナンバーを鮮明に捉えるのは難しくても、これによって後方車両の動きを捉えやすくなるケースもあるでしょう。また、衛星測位にもGPSや準天頂衛星みちびき、ロシアのGLONASS、EUのGALILEOなどにも対応し、衛星からの電波をロストしたときの位置補正で役立つ「Assisted-GPS」も追加しています。これにより、映像の正確な位置や時刻記録にも役立つというわけです。
NP1を使ってみて実感したのは、その使いやすさです。音声ですべてを操作するので、使っていてストレスをまったく感じさせません。今までは何をするにも手で操作していましたが、特にドライブレコーダーはスイッチ類が小さめであることが多く、決して使い勝手はよくありませんでした。それがこの音声操作によって一変するのです。しかも必要な映像はすべてクラウドへ自動保存。ドライブレコーダーは安心を期待して購入する人が多いと思いますが、その安心を買う意味でも、NP1は大きなメリットをもたらすと思います。
NP1のクラウドドライブレコーダー機能は、運転している人にとっても見守る人にとっても、大きな安心をもたらしてくれるパートナーとなることは間違いありません。
(文:会田 肇/写真:高橋 学)
●パイオニアNP1についての詳細はコチラ
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