関門トンネルが開通/ソ連の宇宙飛行士ガガーリン生まれる/スバルの軽自動車ヴィヴィオデビュー!【今日は何の日?3月9日】

■世界初の海底トンネル、関門国道トンネルが開通

1958(昭和33)年3月9日、本州(山口県下関市)と九州(福岡県旧門司市)をつなぐ世界初の海底トンネル「関門国道トンネル」が開通しました。全長3461m、海底部は780mで、車道と人道の二階建て構造です。関門海峡は新幹線でしか渡ったことがありませんが、こちらは1974年にできた新幹線専用トンネルだそうです。

さて、3月9日に生まれたのは、俳優の千葉雄大、タレントの木梨憲武、サッカーの伊東純也、映画監督の篠田正浩、ジャズサックスのオーネット・コールマン、宇宙飛行士のユーリ・ガガーリンなどです。本日紹介するのは、ソ連のユーリ・ガガーリンです。

●人類史上初の宇宙飛行に成功したソ連の英雄・ガガーリンが誕生

多くの勲章を身につけたガガーリン (C)Creative Commons
多くの勲章を身につけたガガーリン (C)Creative Commons

ガガーリンは、1934年3月9日にモスクワ西方のスモレンス州クジャーツク市に近いクルシノで生まれました。両親とも半官半民の集団農場で働き、父親は農場の大工でした。小さい頃に飛行機の魅力に取りつかれ、苦労して空軍士官学校に入学。ちょうどその頃、ソ連の宇宙開発が本格的に始まり、宇宙飛行士の選抜が始められました。優秀なガガーリンは厳しい選抜試験を通過して、初の宇宙飛行士に選ばれたのです。

ガガーリンの乗ったボストーク1号のカプセル (C)Creative Commons
ガガーリンの乗ったボストーク1号のカプセル (C)Creative Commons

歴史的な1961年4月12日、ガガーリンを乗せたボストーク1号は、人類史上初めて大気圏外の宇宙飛行に成功。1時間48分で地球を一周して無事帰還しました。宇宙から見た地球の感想「地球は青かった」という名言とともに、ガガーリンは一躍世界的なヒーローになりました。惜しくも1968年、訓練中のジェット機の事故で34歳の若さでこの世を去りました。今でもロシア人が尊敬する人物の5本の指に入るそうです。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●スバルらしい先進技術満載の軽自動車ヴィヴィオがデビュー!

1992(平成4)年3月9日、スバルから軽自動車「ヴィヴィオ」がデビューしました。ヴィヴィオは「レックス」の後継ですが、軽自動車ながら小型車に負けない質の高いクルマである「ドライバーズカー」を目指しました。

1992年にデビューしたヴィヴィオ
1992年にデビューしたヴィヴィオ

1990年に軽自動車の規格変更が行われ、全長が100mm延ばされ、エンジン排気量の上限は660ccに拡大されました。当時の軽自動車は実用性を重視したボクシーなフォルムが一般的でしたが、ヴィヴィオは曲面を多用した軽としては個性的なフォルムを採用。サスペンションも軽としては異例の4輪独立懸架、エンジンも一般的な3気筒でなく電子制御の660cc直4SOHCエンジンが搭載されました。

高性能ホットモデルのヴィヴィオ RX-R
高性能ホットモデルのヴィヴィオ RX-R

さらにホットモデル「ヴィヴィオRX-R」には、4バルブDOHCスーパーチャージャーの高出力エンジンが搭載。なんとこのモデルベースでWRCの1戦であるサファリラリーに参戦し、軽自動車で唯一のクラス優勝を飾るという快挙を成し遂げました。

スバルらしい先進技術満載の質感の高い軽自動車でしたが、1996年に軽自動車としては最後の規格変更によって車幅が8mmほど拡大され、軽はさらに大型化したハイトワゴンの時代へと突入。技術至上のスバルらしいクルマと言えば、その通りですが、市場からは敬遠されてしまいました。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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