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■上質な装備でワンランク上の走りと利便性
30万円を割る価格ながらも、37.5Lの大容量シート下トランクにジェットヘルメットを2個収納可能など、高い実用性で人気のヤマハの原付二種スクーター「アクシスZ」がマイナーチェンジを受け、3/18に発売されると発表されました。
アクシスシリーズは、1990年発売のアクシス50(2ストローク・49cc)、アクシス90(2ストローク・82cc)から発売開始。ジョグシリーズよりも上級グレードにあたり、装備も上質なものが与えられ通勤ユーザーやビジネスユースで支持を得てきました。
1998年には、グランドアクシス(2ストローク・100cc)が登場します。台湾ヤマハによる製造で、スクーター市場の本場となっていた台湾ユーザーも納得の装備を持ち、低価格と充実した装備を兼ね備えていました。
グランドアクシスは10年もの長い間人気を保っていましたが、排ガス規制の影響により2008年に生産終了となりました。
そして、翌2009年8月に発売されたアクシストリートには、燃料供給装置をフューエルインジェクションとした強制空冷4ストロークOHC単気筒エンジン(124cc)が採用されました。
台湾ヤマハによる製造で輸入販売されていましたが、リーマンショックによる不況の影響もあって販売台数を伸ばしました。このアクシストリートも排ガス規制強化の影響により2017年に生産を終了しています。
●走りと環境の両立!「BLUE CORE」エンジンを採用
次に登場したのが、今回紹介するアクシスZ(4ストローク・124cc)です。
2017年4月に発売され、最大の特徴はヤマハの次世代パワーユニット「BLUE CORE」エンジンが採用されていることです。環境性能を求めると、どうしても走りがスポイルされていたスクーター用エンジンですが、ヤマハは同社のブルーコア思想に基づき、様々なオートマチックモデルに展開できるプラットフォームとしてのエンジンを開発します。
高効率燃焼、高い冷却性能、フリクションロス低減の3点を追求し、設計にチューニングの幅を持たせることで様々なモデルへの搭載を可能にしました。これにより、グローバル市場でのコスト軽減にも一役買っています。
●車体の軽量化に成功し、日常での使い勝手も向上
さらに、アクシスZの特徴として車体の軽量化と使い勝手の向上があります。車体重量が100kgしかないので、発進時の加速性能やカーブでの旋回性能はもちろんのこと、エンジンを切っての押し歩きや駐輪場での取り回し、センタースタンド掛けもラクに行なえます。
また、特筆すべきはシート下のトランクです。
ジェットタイプのヘルメットが2つも入るので、2人乗りをする時でもとても使い勝手がいいんです。給油口がハンドルの下にあるのでガソリンも入れやすいですよ。
ビジネス用バッグを掛けられるコンビニフックも通勤や買い物にありがたい装備です。
このように、全体的に使い勝手を重視した装備が多いので、いろいろなシーンでありがたみを感じられのはうれしいですね。
【ヤマハ アクシスZ 主要諸元】
全長×全幅×全高:1790mm×730mm×1145mm
シート高:770mm
エンジン種類:空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒
総排気量:124cc
最高出力/最大トルク:6.0kW/0.99kgf・m
燃料タンク容量:5.5L
タイヤ(前・後): 100/90-10 56J・100/90-10 56J
ブレーキ:前/油圧式シングルディスク 後/機械式リーディングトレーリングドラム
メーカー希望小売価格:24万7500円(税込)
(写真・イラストレーション:高橋 克也/文:村上 菜つみ)
【関連リンク】
ヤマハ アクシスZ Official Site
https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/axis-z/
村上菜つみさんがヤマハ・アクシスZで出かけたツーリング記事は、月刊誌「モトチャンプ」2022年3月号(2月6日発売)に掲載されています。