■ボンネットにはGT3風のスリムなエアベントが初装備
ポルシェが「911」をベースに開発を進める、「911サファリ」(仮称)市販型の最新プロトタイプをカメラが捉えました。
911サファリは、ハイライディング仕様(車高がリフトアップしているモデル)で、ポルシェでは1970~80年代に東アフリカのサファリラリーやパリダカールラリーに参戦していた伝説のラリー仕様が有名です。
2012年にはコンセプトカー「911ビジョンサファリ」が披露されていましたが、今回のモデルの発売が実現すれば、サファリの意匠を継承する初の市販モデルとなります。
豪雪のフィンランドで捉えたプロトタイプは、これまでよりはるかにカモフラージュが削ぎ落とされています。
ボンネットフードには大きなカバーがあるようにみえ、その前部にはGT3風のスリムなエアベントが初装備されています。
フロントバンパーのコーナーエアインテークも911より大型の新デザインを採用、上部にLEDデイタイムランニングライトバー、中央にスラットが配置されています。
このデザインは、今後の911改良型でも採用される可能性があるでしょう。
最も注目されるのは後部です。これまでのプロトタイプは、通常のアダプティブリアスポイラーを備えていましたが、今回は固定式リアウィングが確認できます。
ダックテールスポイラーとは異なり、1980年代、1990年代の911ターボに取り付けられていた「ティートレイ」タイプと呼ばれるものです。さらに円形デュアルエキゾーストパイプを含むバンパーも刷新されているほか、両サイドにはエアアウトレットが配置されています。
パワートレインは「911カレラ4」から3.0リットル水平対抗6気筒ツインターボエンジンを流用、最高出力は443ps・最大トルク528Nmを発揮するといいます。
市販型では、フロントとリヤのトラックはワイド化され、ホイールアーチ、サイドシル、フロント&リヤバンパーのクラッディング、スキッドプレートを装備すると予想されます。
車名は「911サファリ」が有力候補に挙げられており、2022年内のデビューが期待されています。