世界初のクロカンスキー大会/「プロフェッサー」ことアラン・プロスト生まれる/スズキの鈴木修会長が退任!【今日は何の日?2月24日】

■雪原に設定されたコースをスキーで滑るクロスカントリー競技始まる

1977年2月24日、英国で初めて統一ルールによるクロスカントリーの大会が行われました。北京オリンピックでも熱戦を繰り広げていましたが、北欧では大人気のスポーツです。クルマにはオフロードを走破できる頑強な「クロカン」というカテゴリーがありますが、2000年以降は都会的なSUVが増えて少なくなりましたね。

さて、2月24日に生まれたのは、プロ野球選手の銀次、プロレスの中邑真輔、司会者の草野仁、アップル創業者のスティーブ・ジョブズ、グリム童話のウィリアム・グリム、F1ドライバーのアラン・プロストなどです。本日紹介するのは、アラン・プロストです。

●プロフェッサーと呼ばれ、4度のF1チャンピオンに輝くアラン・プロストが誕生

ルノー時代のアラン・プロスト(1981年) (C)Creative Commons
ルノー時代のアラン・プロスト(1981年) (C)Creative Commons

アラン・プロストは、1955年2月24日にフランス中部ロワールで大工の息子として生まれました。幼い頃はサッカー選手になるのが夢でしたが、14歳の時に出会ったカートが運命を変えることに。1972年にカートのジュニアチャンピオンになると、その後はフォーミュラに転向して順調にステップアップ。1979年にヨーロッパF3選手権を制覇します。F1デビューは1980年のアルゼンチンGP(マクラーレン)、1981年にフランスGPで初優勝を飾り、優勝を重ねて1985年、1986年、1989年、1993年と4度のチャンピオンとなります。

マクラーレンMP42Bを駆り初のチャンピオンタイトル獲得(C)Creative Commons
マクラーレンMP42Bを駆り初のチャンピオンタイトル獲得(C)Creative Commons

プロストのドライビングは無駄がなく、自分の力やマシンの実力、チームの力を把握した上で戦略的な走りをすることから、“プロフェッサー”と呼ばれました。いっぽう相手がフェラーリであれ何であれ、歯に衣着せぬ物言いをするため、敵も作りやすく、アイルトン・セナとの確執「セナ・プロ対決」は有名な話。引退後、1998年に自らのF1チームを立ち上げますが、2002年には破産してしまいました。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●スズキを世界的な自動車メーカーに成長させた鈴木修会長が退任!

2021年2月24日、スズキは鈴木修会長が代表取締役会長を退き、相談役に就くと発表しました。スズキを世界的な自動車メーカーに成長させた偉大なる実業家、鈴木修会長の功績について簡単に振り返ってみましょう。

鈴木修会長とインドのナレンドラ・モディ首相(2014年7月31日) (C)Creative Commons
鈴木修会長とインドのナレンドラ・モディ首相(2014年7月31日) (C)Creative Commons

鈴木会長は、1930(昭和5)年に岐阜県下呂市で生まれます。1953年に中央大学法学部を卒業後、中央相互銀行(現、愛知銀行)に入社。1958年にスズキ2代目社長の鈴木俊三社長の娘婿となり、同年にスズキに入社します。排ガス対応に遅れたスズキを立て直して1978年に社長に就任。常に時代の先を読んだ新しい軽自動車を開拓してきた多くの功績の中から、代表的なものを挙げてみました。

1970年に発売された4WDの軽ジムニー
1970年に発売された4WDの軽ジムニー

・1970年:常務時代に「ジムニー」を世に送り出し、軽の4輪駆動車という唯一無二の看板モデルを築き上げる


1979年に発売されたボンネットバンのアルト
1979年に発売されたボンネットバンのアルト

・1979年:低価格“アルト47万”の「アルト」によって、ボンネットバンという新たな軽のスタイルを開拓

・1983年:インド政府との合弁会社の設立によって、膨大なインド市場で圧倒的なシェアを獲得


1993年に発売されたハイトワゴンのパイオニアであるワゴンR
1993年に発売されたハイトワゴンのパイオニアであるワゴンR

・1993年:ワゴンRの投入によって、現在も続くハイトワゴンブームに火をつける


今後も相談役としてのご活躍を期待しています。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン 近影

Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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