全国民に苗字/渋沢栄一生まれる/三菱ランエボVIIIのパワーアップ仕様MR登場!【今日は何の日?2月13日】

■国民すべてが苗字を名乗ることが決まる

1875(明治8)年2月13日、すべての国民に対し苗字(姓)を名乗ることが義務化されました。それ以前は、貴族や武士、士族などごく一部の国民だけに苗字が許されていたのです。しかし、苗字の必要性を感じなかった人が多かったため、浸透するのには時間がかかったそうです。

さて、2月13日に生まれたのは、女優の有村架純、タレントの出川哲郎と南原清隆、シンガーソングライターの南こうせつ、作家の中島梓、実業家の渋沢栄一、英国俳優のオリバー・リードなどです。本日紹介するのは、最近何かと取り上げられることの多い渋沢栄一です。

●新一万円札の顔となった近代日本経済の父、渋沢栄一が誕生

渋沢栄一 (C)Creative Commons
渋沢栄一 (C)Creative Commons

昨年のNHK大河ドラマでも主人公となり、最近クローズアップされることが多い渋沢栄一。彼は、1840(天保11)年2月13日に、埼玉県深谷市の豪農の長男として生まれました。家業を手伝いながら、論語も学ぶなど学問にも精通します。若くして郷里を離れた渋沢は、一橋慶喜に仕えて家政の改善などで認められて頭角を現します。1867年にパリ万博に出席した慶喜の実弟徳川昭武に随行して、欧州の産業や制度を見聞。明治維新後に帰国して、1872年大蔵省の一員として新しい国づくりのために活動します。翌年には退官して、第一国立銀行頭取の他、王子製紙、大阪紡績、東京瓦斯など生涯に約600以上の近代化企業の創立と発展に尽力しました。その功績から、「近代日本経済の父」と称され、2024年から刷新される新一万円札の顔となったのです。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●高性能を極めたランエボVIII MRがデビュー!

2004(平成26)年2月13日、三菱自動車は「ランサー エボリューションVIII」のエンジン性能を高めた「ランエボVIII MR」の発売を始めました。ランエボは、1992年9月に登場した初代以降、WRCでの活躍もあり、モータースポーツファンから圧倒的な支持を得ていました。

2004年に登場したランエボVIII をさらにパワーアップしたランエボVIII MR
2004年に登場したランエボVIII をさらにパワーアップしたランエボVIII MR
ランエボVIII MRの後ろ外観。基本的なスタイリングは、VIIIと同一
ランエボVIII MRの後ろ外観。基本的なスタイリングはVIIIと同一

ランエボVIII MRは、8代目ランエボVIIIをベースにさらにエンジンのパワーアップを図ったモデルです。2.0L直4DOHC16Vターボエンジンのタービンノズル径の拡大やウェストゲートバルブの増設などによって、2.0Lトップラスの最大トルク40.8kgm/3500rpmを達成。その他にも、アルミ製ルーフパネルやドアの軽量化によって約10kgの軽量化を実現、足回りについてもビルシュタイン製の専用ショックアブソーバーを採用しています。

ランエボVIII MRのフロントマスク。中央グリルの富士山形状のブーレイ顔が不評だった。
ランエボVIII MRのフロントマスク。グリル中央の富士山形状のブーレイ顔が不評でした

完成度を高めたランエボVIII MRですが、ランエボの中では不人気でした。そもそもベースのランエボVIIIが、フロントグリル中央部に富士山形状を持つ“ブーレイ顔”というフロントマスクで、そのデザインが不評であったことが最大の原因でした。当時の三菱はダイムラークライスラーの傘下で、ランエボVIIIのデザイナーは三菱に派遣されたオリビエ・ブーレイだったのです。

人気を誇ったランエボも、WRCからの撤退によってその人気に陰りが見えていました。その後「X(テン)」まで存続しましたが、多くのファンに惜しまれつつ2015年、ランエボは23年の歴史に幕を下ろしました。資金が十分でない中堅メーカーが、モータースポーツで活躍するには難しい時代になってしまいましたね。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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