「オートカラーアウォード2021」のグランプリは日産・アリア、レクサス・LSが獲得!

■特別賞はMAZDA MX-30/MX-30 EV MODEL

新車開発の現場で、比較的多くの女性が活躍しているのがデザイン部門でしょう。新型車の取材をさせていただく中で、とくにカラーデザインを担当する女性が多い印象を受けます。

カラーデザイン担当部門の晴れの場といえるのが、毎年発表されている「オートカラーアウォード」。

日産アリア
日産アリアの「暁 –アカツキ–」。サンライズカッパーメタリック/ミッドナイトブラックパールの組み合わせになる

2022年1月26日、モビリティのカラーデザインに焦点を当てた顕彰制度「オートカラーアウォード2021」が発表され、「日産アリア」がグランプリを受賞しました。

今回のグランプリ受賞は、「Timeless Japanese Futurism」に基づいた「禅の精神」、電動化の最先端技術をグローバルな視点で、斬新な考え方によって融合させた点がまず評価されています。

さらに、太陽を思わせるボディカラー、落ち着きのあるインテリアカラーともに、ストーリー性に富む魅力的なカラーデザインに昇華させたなどと、高く評価されています。

受賞したカラーは「Rise beyond the new horizon」をテーマに掲げた、インテリアカラーの「ブルーグレー」とボディカラーの「-暁-アカツキ-(サンライズカッパー/ミッドナイトブラックの2トーン)」のコンビネーション。

日産アリア
アリアのインテリア。カラーは「ブルーグレー」

日産では、夜から朝にかけ、太陽の動きによって変化する大気の色を、夜明け前のブルーグレーと明けていく際の暁として表現したとしています。

このコンビカラーは、「禅の精神」をモダンなデザインの中に落とし込んだカラーデザイナーの発想と、世界の各拠点のデザインチームとの協働によって生み出されたものだそうです。

レクサスLS
レクサスLEXUS LS500h/LS500の「銀影ラスター」

もう1台のグランプリは、「Time in Design ― 月の道 ―」をテーマに掲げたLEXUS LS500h/LS500の「銀影ラスター」。

銀影ラスターは、「月の道」という美しい情景をモチーフに見立て、内外コーディネーションで具現化されたカラー。月の影の部分の落ち方、漆黒さが特徴。時(光)の移ろいや変化に呼応し、光少ない闇夜にも僅かな光を捉え、輝きを放ちます。

レクサスLS
グランプリを受賞したLSのインテリア。プラチナ箔&西陣(ブラック)

内装色は「プラチナ箔&西陣(ブラック)」。黒のインテリアカラーを背景に、月明かりが照らす波の揺らぎである「銀波(ぎんぱ)」を、銀糸を使った西陣織とその技術で揺らぎの表情が表現されています。

一枚一枚を手張りした極薄のプラチナ箔が魅せる自然な皺や照りは、闇夜に浮かぶ月のよう。面で輝く自然な情景を想起させる、和モダンともいえる上質な仕上がりになっています。

MAZDA MX-30
MX-30の「ソウルレッドクリスタルメタリック」

特別賞は、MAZDA MX-30/MAZDA MX-30 EV MODEL。エクステリアは、ソウルレッドクリスタルメタリック(3トーン)/セラミックメタリック(3トーン)。インテリアは、インダストリアルクラシック。

MAZDA MX-30
MX-30のインテリア。「インダストリアルクラシック」が特別賞を受賞

受賞理由は「サステイナブルな素材を使うことが常識になっていますが、量産車の場合は、耐久性など非常に難しい点が多くなっています。マツダはそこに果敢に、かつ地道にアプローチして実現。エコ素材を使っているというだけでなく、素材としての特徴がデザイン全体の中で生かされていて、非常にレベルが高い仕上がりになっています」と高く評価されています。

塚田 勝弘

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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