■コンセプトだが「単なるショーモデルではない」GR GT3 Concept
GRMNヤリスに続いてもう1台、GAZOO Racing Companyプレジデントの佐藤恒治さんご自身の口でドラムロールを奏でながらが発表されたのが「GR GT3 Concept」でした。
「コンセプト」という銘打ってはいますが、これが単なるショーモデルではないことはモリゾウさんみずから明かしています。
IMSA、ニュル24時間など世界で盛り上がる参加型モータースポーツの頂点である、GT3カテゴリーに参戦可能なマシンの開発がスタートしていることを名言しました。
実はこのマシンには「クルマ好き、運転好きに近づきたい!」という姿勢があらわれています。
2021年12月には近未来BEVの一挙発表をしたばかりのモリゾウさんですが、こうしたレーシングマシンの開発もBEVの未来とも無縁でないといいます。
「クルマの基礎体力を上げる」。モータースポーツをそれに最適な場と定めているのがTOYOTA GAZOO Racingです。クルマの基本を磨くことで、BEVにも展開していく意向のようです。この年末には、走れる試作車が完成する予定だそうです。
モリゾウさんからは「勝てるマシンを作れ」とただ一言を伝えられたのみだそうです。
これはとても重い一言です。作る側としては相当なプレッシャーなのは想像に難くありません。逆に言えば、TGRが総力で開発する純レーシングマシンに期待しかありません。
(文:畑澤清志/写真:井上 誠)