■次世代レクサス第2弾にふさわしい高い静粛性を実現
2022年1月12日、レクサスは新型NXに続く、次世代レクサスである新型LXを発売しました。ランドクルーザー300のレクサス版ともいえますが、次世代を謳うだけに、最新技術や装備が数多く用意されています。
プラットフォームは新「GA-Fプラットフォーム」で、レクサス初採用。お馴染みのラダーフレームも刷新されているほか、最新の溶接技術などにより、従来型比+20%の高剛性化、そして軽量なフレームを実現しています。
また、パワートレーンの搭載位置が車両後方に70mm、そして下方に28mm移動したことで、従来型から約200kgの大幅な軽量化と低重心化、前後重量配分の改善が図られています。
そのほか、プレス成形する世界初の技術である「曲線テーラード・ウエルドブランク」工法により、強度と剛性を維持したまま大幅な軽量化を達成しているそうです。
足まわりは、フロントはハイマウントダブルウイッシュボーン式サスペンション、リヤは定評あるトレーリングリンク車軸式サスペンション。また、新AHC(Active Height Control suspension)、AVS(Adaptive Variable Suspension system)の採用により、路面状況を問わず最適な走りを引き出します。
AHCは車高調整のみならず、ピッチやロールといった車両姿勢変化にも対応し、ばねレートを随時最適化することで、旋回時や加減速時の車両姿勢の安定にも寄与します。AVSは、リニアソレノイドバルブ方式に変更されたことで、減衰力切替えの優れたレスポンスを達成。
さらに、ドライブモードに併せて減衰力も変化します。なお「マルチテレインセレクト」は、6つのモード(AUTO/DIRT/SAND/MUD/DEEP SNOW/ROCK)から選択可能です。
タイヤはレクサス最大サイズとなる22インチタイヤが設定されたほか、18インチ、20インチ含めすべてのタイヤのばね下重量を軽減したとしています。
レクサスの美点である静粛性の向上にも余念がありません。
レクサス最厚となる5.76mmのフロントドアガラス、ウインドシールドガラス、リヤドアガラスにアコースティックガラスが採用されています。エンジンルーム内に遮熱性能を持ったダッシュアウターサイレンサーと隔壁が設けられたほか、吸音材の適材配置などにより、静かさを増しているそうです。
悪路走破性をサポートする機能では、5段階の速度設定が可能な「クロールコントロール」「ダウンヒルアシストコントロール」、ドライバーの死角を映し出す「マルチテレインモニター(デュアルディスプレイはレクサス初採用)」、後輪付近を表示する世界初採用の「バックアンダーフロアビュー」、電動デフロックなどが用意されています。
そのほか、最新世代の先進安全装備「Lexus Safety System +」をはじめ、新たに「ブレードスキャンアダプティブハイビームシステム(AHS)」、最新のコネクティビティも搭載。
ランドクルーザーと同様に、指紋認証を全車に標準装備するなど、セキュリティ対策も施されています。グレードでの注目点は、4座独立式シートをはじめとした専用設計が施されたた「EXECUTIVE」、前後デフロック機能を装備してオフロード性能を向上し、専用のエクステリアデザインをまとう“OFFROAD”が新たに設定されています。
搭載されるエンジンは、3.5L V6ツインターボ(V35A-FTS型)で、V8エンジンからのダウンサイジングでありながらも最高出力305kW(415PS)、最大トルク650Nmを発生。組み合わされる10速ATは、発進時を除くほぼ全域でロックアップし、ダイレクトなフィーリングをもたらします。
なお、気になる納期については、1月12日現在、公式ウェブサイトで「納期の見通しがわかり次第、速やかにご案内いたします」「販売店への展示車・試乗車の設置に時間を要しております。設置状況につきましては、各販売店ページにて順次、更新予定です」と掲載されています。
●「LX600」価格:1250万円
●「LX600 “OFFROAD”」:1290万円
●「LX600 “EXECUTIVE”」:1800万円
(塚田勝弘)