無病息災を願う鏡割り/ル・マンウィナー中嶋一貴生まれる/トヨタ・エスティマに2代目デビュー!【今日は何の日?1月11日】

■福をもたらす鏡餅を食べる

1月11日は鏡開きの日。神様が宿った福をもたらす鏡餅を食べることで、その年の無病息災を願う習わしです。鏡餅は刃物で切らずに、手や槌で割るのがしきたりで、切るという言葉を避けて”開く”という縁起の良い言葉を使ったのだそうです。

さて、1月11日に生まれたのは、女優の深津絵里、漫画家のちばてつや、レーサーの中嶋一貴、政治家の鈴木善幸、プロレスラーのアブドーラ・ザ・ブッチャーなどです。本日紹介するのは、中嶋一貴です。

●ル・マン24時間レースで3連勝した中嶋一貴が誕生

フェルナンド・アロンソ-中嶋一貴-セバスチャン・ブエミ(2018-2019ル・マン24時間優勝)
フェルナンド・アロンソ-中嶋一貴-セバスチャン・ブエミ(2018-2019ル・マン24時間優勝)

レーシングドライバーの中嶋一貴は、1985年1月11日に愛知県岡崎市で生まれました。日本人F1ドライバーのパイオニアである中嶋悟を父に持ちながら、親の七光りと言われるのを嫌い、ホンダ系でなくトヨタ系のドライバーの道を選びます。国内で活躍後、渡欧して2007年にF1デビュー、F1での優勝は果たせませんでしたが、その後帰国して国内フォーミュラーで活躍。並行してトヨタのトップドライバーとしてWECにも参戦します。2018年に悲願のル・マン24時間で優勝し、以降3連勝を飾ります。2016年のル・マンで優勝目前にトラブルに見舞われ、中嶋選手が「I have No Power!」と連呼した悲劇の無線は有名な話ですね。残念ですが昨年2021年12月、後進に道を譲る形で引退することを表明しました。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●ミニバン初のハイブリッドも登場した人気のエスティマに2代目登場!

2000(平成12)年の1月11日、トヨタミニバンエスティマ」が初めてのモデルチェンジを行い、2代目が登場しました。初代のエスティマは、1990年5月にデビュー。それまでの商用車ベースのミニバンでなく、乗用車ベースの「天才タマゴ」と呼ばれたスタイリッシュなデザインで大ヒットします。

2000年に登場した2代目エスティマ。初代よりもさらにスタイリッシュに変貌
2000年に登場した2代目エスティマ。初代よりもさらにスタイリッシュに変貌
2代目エスティマの広々したインテリア
2代目エスティマの広々したインテリア

新しくなった2代目エスティマは、初代以上に流線型のフォルムを採用し、Cd値はクラストップを記録。最大の特徴は、初代のミッドシップレイアウトに対して、2代目はエンジンをフロント横置きに配置したFFレイアウトに変更したことです。FF化によって得られたメリットは、スペース的な余裕ができた結果、2.4L直4エンジンに加えて高出力の3.0L V6エンジンも搭載できたこと。これにより、初代を凌ぐ静粛性とパワフルな走りが実現しました。

1990年にデビューした初代エスティマ。乗用車ベースの流線型ボディで大ヒット
1990年にデビューした初代エスティマ。乗用車ベースの流線型ボディで大ヒット

さらに2001年にはミニバン初のハイブリッドモデルが追加され、初代から続くエスティマの人気はさらに加速。販売台数はミニバンとしては異例の、カローラ、ヴィッツに次ぐ第3位となりました。しかし、その後ミニバンはコンパクトクラスと高級車が人気となり、初代から30年続いたエスティマは、2019年に生産を終えることになりました。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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