■ナチュラル志向の「エアー」、カスタマイズ系の「スパーダ」を設定
以前お伝えしたように、ホンダは2022年春に発表を予告している新型ステップワゴンを2022年1月7日(金)に初公開しました。
新型ステップワゴンは、基準車ともいえるシンプルで上質な「AIR(エアー)」、カスタム系の「スパーダ」の2タイプを設定しています。メインターゲットは、30代〜40代の子育て世代としています。
子どもの頃にすでにミニバンが登場し始めていた世代(ミニバン・ネイティブ)に向けて開発されたそう。生活を豊かにするアイテムとして提供する狙いが込められ、「#素敵な暮らし」を掲げています。
ステップワゴンといえば、初代で47万台を超える大ヒットを飛ばし、FFベースのBOX型ミニバン市場を牽引してきました。その後は、日産セレナや現在のトヨタ/ノア&ヴォクシー(エスクァイア)などのライバルの登場もあり、販売台数では後塵を拝してきたのも事実。
歴代モデル、現行型を分析した新型の開発陣は「外観デザイン」「シートアレンジ」が若干ライバルに劣っていること、「わくわくゲート」などのユニーク装備に注力していて、少しプロダクトアウトの傾向にあったと分析したそうです。
先述した「ミニバン・ネイティブ」世代や共働き世代が7割を超えている今、仕事や子育てなど、ストレスからの解放、自由を求めている世代に「安心」「自由」、そして「ステイタス」を感じさせる存在を目指したそうです。先述したグランドコンセプトの「#素敵な暮らし」は、こうした狙いから定められています。
デザインの方向性は、そんな風景やシチュエーションでもマッチするデザインで、奇をてらったことは一切していないとしています。どの角度から眺めてもキレイに見えるデザイン、シルエットが内外装において貫かれています。
ミニバン・ユーザーが求めるスタイリングは、約7割が高級やスタイリッシュ、あるいは、いわゆる「オラオラ」系だそうで、約3割がナチュラル志向を求めているというマーケット調査が得られたそうです。
そこで、価値観、世界観の異なる2タイプを設定。そこで、新型にはナチュラル志向の「エアー」、カスタマイズ系の「スパーダ」を用意。さらに「スパーダ」には、派生グレードとして「プレミアムライン」が設定されています。
(塚田 勝弘)