今年も御用納め/世界初の映画上映/日産リーフやホンダ・フィットEVが自治体に納車【今日は何の日?12月28日】

■今日は御用納め。世界初の映画の上映がスタート

12月28日は、御用納め
12月28日は、御用納め

今日12月28日は、官公庁の御用納めの日です。1873(明治6)年に、官公庁は12月29日から1月3日までを休暇とすることが法律で定められました。民間企業の場合は、仕事納めと呼びますが、いつ仕事納めかは企業によって違います。メーカーは、ラインなど設備を短期間停止するのは非効率的なので、お盆や年末年始に長期の休みを取り、その間に設備の点検やメンテナンスを行います。なにやら新型コロナがまた拡大傾向にありますが、お正月くらい家族や友人と穏やかに過ごしたいですね。

映画館のイメージ
映画館のイメージ

いっぽう1895(明治28)年のこの日、フランスのパリで世界初の映画(シネマトグラフ)の有料放映が行われました。映画の基礎となったキネトスコープを発明したのは、エジソンでした。ただし、キネトスコープは、箱の中で投影された静止画を流してそれを覗き込む方式でした。フランスのリュミエール兄弟は、これを改良してスクリーンに投影するシネマトグラフを発明して、多くの人が鑑賞できるようにしたのです。初めての映画は、46秒のモノクロ無声ドキュメンタリー「工場の出口」でした。エジソンもリュミエール兄弟も、ともに「映画の父」と呼ばれています。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●EV普及プロジェクトのため、さいたま市に日産リーフ、埼玉県にはホンダがフィットEVを納車!

2010(平成22)年のこの日、日産はEV普及プロジェクト「E-KIZUNA Project」のパートナーであるさいたま市に、電気自動車「リーフ」を納入しました。「E-KIZUNA Project」は、EV普及のための持続可能な低炭素社会を目指す、日産とさいたま市の共同プロジェクトです。

2010年12月20に発売された電気自動車リーフ
2010年12月20に発売された電気自動車リーフ
日産とさいたま市が、EV普及に向けた「E-KIZUNA Project 協定」を締結(志賀COO、さいたま市 清水市長)
日産とさいたま市が、EV普及に向けた「E-KIZUNA Project 協定」を締結(志賀COO、さいたま市 清水市長)

リーフは、納車の1週間前の12月20日から発売を開始。フロント部に電気モーターを搭載した5人乗りのEVです。永久磁石型同期モーターは、最大出力80kW、最大トルク280Nmを発揮。バッテリーは、容量24kWhのラミネート型リチウムイオン電池で、満充電時の航続距離は、JC08モードで200kmです。

ホンダと埼玉県が進めた「EV・PHVタウン構想」実証試験プロジェクトのために納入しされたフィットEV
ホンダと埼玉県が進めた「EV・PHVタウン構想」実証試験プロジェクトのために納入しされたフィットEV

また翌年の2011(平成23)年のこの日には、埼玉県の「EV・PHVタウン構想」事業の実証試験のために、ホンダが「フィットEV」を埼玉県庁に納車しました。フィットEVは、2代目フィットをベースにした電気自動車で、航続距離はJC08モードで225kmです。市販化はされておらず、一部の官公庁や自治体、法人向けのリース販売でした。

当時は、国や自治体が自動車メーカーや電力会社、充電器メーカーなどと連携して、EV普及を目指す多くのプロジェクトが立ち上げられました。その割には、この10年間EVの普及は期待通りに進まなかったように思います。しかし、この1、2年の間に世界中でカーボンニュートラル、電動化が叫ばれるようになったので、今後は電動化が加速するかもしれませんね。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン 近影

Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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