■次期クラウンは従来の概念に捉われないデザインを採用
2018年6月に発売された現行クラウンでは、それまで50~60代以上が中心だったクラウンユーザーの年齢層拡大を目的に、6ライトのクーペルックを採用するなど、従来のセダン路線を大幅に刷新するとともに、ロイヤル、アスリート、マジェスタの一本化に踏み切りました。
その結果、発売当初は6~7,000台/月と好調な販売を記録しましたが、その後急速に販売がストールしており、登場から丸3年が経過した本年9月~11月においては1,100~1,600台/月レベルで推移しているため、早期の対応が望まれています。
こうした状況から、トヨタでは2022年末を目標に早めのフルモデルチェンジを予定している模様で、豊田章男社長も先頃「今やどこにも聖域なんて無い。私は新型クラウンのデザイナーにこれまでの概念に捉われず新しい視点で考えるようお願いした」と発言しています。
各種情報によると、次期モデルでは新システムを導入した4WDモデルや、ベースモデルの車高を上げた「クロス」仕様が設定される可能性もあるようで、歴代クラウンのイメージから完全に決別を図る考えのようです。
●トヨタが新型EVを一挙公開! セダンの「bZ SDN」が次期クラウンか?
そうしたなか、トヨタは12月14日(火)にバッテリーEV戦略に関する説明会を開催。今後発売を目指して開発中の新型EV16車種を一挙公開しました。
その中に6ライトウインドウを採用した“セダン型EV”が存在するのにお気付きでしょうか?
「bZ SDN(セダン)」がそれで、ボディ側面を走るベルトラインがリヤドア後部でキックアップしているのが特徴となっています。
おりしも、次期クラウンはTNGA「GA-K」プラットフォームを採用したクラウン初の“FFモデル”になるとの情報もあり、2.5L直4ダイナミックフォースエンジンを搭載するガソリンモデルとHV仕様が設定される模様。
FF化によりフロントオーバーハング短縮が可能となるため、「bZ SDN」のデザインがそれに符合していることや、前述のとおり歴代モデルに拘らない外観となっていることから、次期クラウンである可能性が考えられます。
またEV化により、ラジエターグリルレスとなっていますが、フロントマスクにエンジン仕様のハイブリッドモデルなどに必要となる開口部を設けると、新たな姿が浮かび上がります。
現行モデルよりもややコンパクトな印象を受けるため、次期「カムリ」の可能性も拭えませんが、他のモックアップ然としたコンセプトモデルに対して「bZ SDN」はヘッドランプやドアミラー、空力への配慮からフラット化されたドアハンドル、車両左後部に設けれられた給電用大型ドアなど、細部まで作り込まれており、開発がかなり進んでいることを窺わせます。
一方、後方に控える赤いSUV型コンセプトモデル「Crossover EV」についても、そのサイズ感を考えると、かねてから噂されているSUV版「クラウン クロス」の可能性も。
いずれにしても、次期「クラウン」にEVが設定される可能性は充分あり、今回出展された「bZ SDN」が次期クラウンのEV版なのかどうかを含めて今後の動向が注目されます。
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