塚田勝弘 
■重量増ゼロでハンドリングを高める電子制御技術の「KPC」を新たに搭載
2021年12月16日（木）、マツダはロードスター／ロードスターRFを一部改良し、同日より予約受注を開始しました。発売は、2022年1月中旬が予定されています。
今回の一部改良では、ロードスターに2タイプの特別仕様車が設定されると共に、RFに新グレードが追加されています。さらに、ロードスターのキモである走りを磨き上げる新技術（電子制御）の「KINEMATIC POSTURE CONTROL／キネマティック・ポスチャー・コントロール （以下、KPC）」がロードスター／RF全モデルに搭載されています。
重量増をゼロで実現したという「KPC」は、旋回時の安定性を高める電子制御技術。サスペンションジオメトリーと制動力を活かし、旋回中のボディの浮き上がりを抑制することで、より気持ちのいい走りが得られるだけでなく、助手席の乗員に快適な乗り味をもたらしてくれるそう。
ロードスターのリヤサスペンションは、ブレーキング時に車体が引き下げるアンチリフト力が発生します。
「KPC」では、このサスペンションの特性を最大限に活かし、Gが強めにかかるようなコーナリング時にリヤの内輪側をわずかに制動（ブレーキペダルに軽く足を乗せている程度だそう）することで、ロールを軽減しながら、車体を引き下げることで旋回姿勢をより安定させる電子制御技術。KPCによる重量増加はないそう。
「KPC」は、後輪の左右の速度差から旋回状態をリアルタイムに検知。これに応じてリニアに作動を強め、自然な姿勢安定化の効果を発揮します。
ハードな走行時ほどクルマが地面に吸い付くように安定し、接地感が高まり、ロードスターの特徴である「人馬一体」の走りを体感することができるそう。ブレーキパッドの摩耗や温度への影響もないそうで、ドイツのニュルブルクリンクで磨き上げられた技術だそうです。
●レイズ製アルミホイール、ブレンボ製ブレーキシステムを備えた特別仕様車「マツダ・ロードスター 990S」を設定
また、特別仕様車の「マツダ・ロードスター 990S」は、最軽量グレードの「S」をベースに、バネ下重量の低減と、軽さを活かしたシャシー、エンジンの専用セッティングが施されています。
足まわりには、RAYS（レイズ）社製の鍛造16インチアルミホイール「RAYS ZE40 RS」が備わり、1本あたり約800g、計約3.2kgの軽量化によりバネ下重量の低減が図られています。
さらに、フロントブレーキは、Brembo（ブレンボ）社製の大径ベンチレーテッドディスク、Brembo社製対向4ピストンキャリパー（ブラック塗装にブルー文字）が備わり、リヤブレーキは、大径ブレーキローター&キャリパー（ブラック塗装） になります。
エクステリアは、ダークブルーの幌になり、インテリアには、ブルー／ピアノブラックのエアコンルーバーベゼルを用意。ディーラーオプションで専用フロアマット（ブルーステッチ／刺繍入り） が設定されます。
もう1台の特別仕様車「マツダ・ロードスター Navy Top」は、品のあるダークブルーの幌と黒革内装がコーディネイトされた、クールで都会的なムードが漂うモデル。
ベースグレードは「S Leather PKG」で、ダークブルーの幌（インシュレーター付き）をはじめ、ボディ同色の電動リモコン式ミラー、高輝度塗装16インチアルミホイールが特別装備されます。同モデルは、2021年12月16日から2022年5月31日までの期間限定モデル。
RFに加わる「マツダ ロードスター RF VS Terracotta Selection」は、上質感が追求された新グレード。滑らかな触感で、上質さが魅力のナッパレザー内装のインテリアカラーを用意。テラコッタナッパレザーシート、テラコッタインパネ／ドアトリムステッチが備わります。
エクステリアには、鮮やかな新色の「テラコッタ」がペイントされ、リラックスする大人の休日をイメージした仕様としています。
●価格
・ロードスター／ロードスターRF 価格帯：262万3500円〜392万2600円
・マツダ ロードスター 990S（6MT）：289万3000円
・マツダ・ロードスター Navy Top：319万1100円（6MT）、330万6600円（6AT）
・マツダ ロードスター RF VS Terracotta Selection：379万8300円（6MT）、382万5800円（6AT）
（塚田 勝弘）
