水戸黄門様の命日/トヨタがダイナミックフォースエンジン発表/ホンダ・シビック・タイプRに2代目登場!【今日は何の日?12月6日】

■水戸黄門のモデルとなった徳川光圀が亡くなる

水戸黄門像
水戸黄門像

1704(元禄13)年12月6日、TVでおなじみの水戸黄門こと水戸藩主徳川光圀が亡くなりました。「大日本史」の編纂など学問上の業績や文化財の保存・修復などの実績から名君の誉れ高い水戸黄門。ここまでは事実ですが、隠居後に助さん/格さんをお供にして日本中を漫遊して悪者を退治した話は、まったくのフィクションです。大日本史の編纂に必要な資料を探すために、家来の安積澹泊(格さん)や佐々十竹(助さん)らが全国を旅したことから、全国を旅したという物語ができたのではと言われています。記録では、水戸黄門自身は箱根より西には行ってないそうですよ。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●トヨタが新世代のダイナミックフォースエンジンを発表

カムリ搭載のダイナミックっフォースエンジン、2.5L A25A-FXSエンジン+モーター
カムリに搭載されたダイナミックフォースエンジン。2.5LのA25A-FXS型エンジンにモーターを組み合わせた

2006年のこの日、トヨタが新たに開発した新世代エンジンを初公開しました。ハイブリッドなど電動化技術が進んではいるものの、CO2削減のためには大多数を占めるエンジンの熱効率向上が重要。先行開発から製造まで一気通貫で行う体制を整えて開発した最初のエンジンが、「ダイナミックフォースエンジン」と名付けられた2.5L直4エンジンです。高い吸気効率と筒内流動(タンブル比)を両立させ、高速燃焼、マルチホール直噴インジェクター、可変制御の補機類など、高度な技術を組み合わせることで、40%超の驚異的な熱効率を実現しました。トヨタは現在もこのエンジンをベースに、単気筒あたりの容積とシリンダー数を変えながら、エンジン展開を図っています。

●ホンダが誇る最強FFホットハッチの2代目シビック・タイプR登場!

2001(平成13)年のこの日、ホンダの最強FFホットハッチ「シビックタイプR」の2代目がデビューしました。走りに特化したスポーツモデルのタイプRは、1992年「NSX」に初めて設定され、1997年には「インテグラ」、1997年にはシビックに設定されて、ホンダのスポーツモデルの代名詞になりました。

2001年に登場したシビック・タイプR
2001年に登場したシビック・タイプR
シビック・タイプRの後ろ外観。全体的に丸みを帯びたスタイリングが不評だった?
シビック・タイプRの後ろ外観。全体的に丸みを帯びたスタイリングが不評だった?

2代目シビック・タイプRのベースは、前年に発売された7代目シビックですが、スポーツグレードがありませんでした。このため、欧州向けに設定されていた3ドアハッチバックをベースに、英国で生産したものを日本に輸入するという形がとられました。タイプR用に専用チューニングされた2.0L直4 i-VTEC 16Vエンジンは、最高出力215PS/8,000rpm、20.6kgm/7,000rpmを発揮。レカロ製の赤いバケットシートやMOMO製ステアリング、大型ブレーキローターなど、タイプRの名に相応しい装備が継承されました。

2代目シビック・タイプRの運転席周り、レカロシートにMOMOステアリング
2代目シビック・タイプRの運転席周り。赤いレカロシートにMOMOステアリングが光る

とはいえ2代目シビック・タイプRは、歴代タイプRの中で最も人気がなく、存在感が薄いといわれています。圧倒的な走りは継承されても、ボンネットと全高が高く、精悍さに欠けたスタイリングが不評でした。欧州生まれのファミリーカー的な雰囲気が、日本では受けなかったように思います。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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