■リヤアクスルステアリング装着車は、0.3mマイナスの最小回転半径5.0mを達成
メルセデス・ベンツの主力モデルであるCクラスがフルモデルチェンジを受け、5代目にスイッチしました。
新型のボディサイズ(C200アバンギャルド)は全長4785×全幅1820×全高1435mmで、先代(ローレウスエディション)よりも80mm長くなり、全幅は10mmワイドに、全高は5mm高くなっています。また、ホイールベースは2865mmで、25mmストレッチされています。
エクステリアデザインは、ショートオーバーハングに加えて、ホイールベースの延長によりダイナミックな佇まいが印象的。さらに、キリッとしたヘッドライトと、「AMGライン」にはスターパターンのフロントグリルを用意し、ボンネットフードの力強いパワードームにより、スポーティセダンと呼ぶにふさわしい顔つきになっています。
「AMGライン」は、台形型のAシェイプグリルを採用し、ロア部がワイドになる迫力ある造形になります。
一方のリヤまわりは、三角形の横長のテールランプが目を惹きます。ボディ全体のフォルムは、角を丸めた複雑な面と線から構成されていて、ひと目で上質なのが伝わってきます。
ボディサイズの拡大により、前後席の居住性が向上しているのも朗報です。前後席の肩まわり、肘まわりが広くなったほか、後席の足元も拡大。
身長171cmの筆者がドライビングポジションを決めた後方(後席)には、膝前にこぶしが縦に2つ半強、頭上には手の平3枚ほどの余裕が残っています。
前席の背もたれ裏は、少しでも膝まわりのスペースを稼ぐべく、大きくえぐられた(凹んだ)ような形状になっていて、足元の広さを実感できます。
また、前席座面下には、つま先が入る程度ですが、先述したように膝まわりの余裕が拡大したため、先代よりも足元、頭上ともに余裕を感じさせるのは朗報でしょう。
トランク容量は455Lで、荷室奥行き、荷室幅は同クラスでは十分に広いといえるでしょう。後席は先代と同様に、「40:20:40」の分割可倒式が採用されています。荷室のスイッチにより後席背もたれの前倒しが可能。
Sクラス譲りの最新世代のデザインが採用された新型Cクラスは、全長とホイールベースが長くなったものの、最小回転半径は5.3mから5.0m(リヤアクスルステアリング装着車)になるなど(リヤアクスルステアリング非装着車は5.2m)、小回り性能はむしろ向上しています。
駐車場や道路事情などから取り回しが気になる方は、リヤアクスルステアリング装着車がオススメです。
(塚田 勝弘)