■ライムグリーンの差し色やアンダーガード風バンパーロア、耐水仕様のラゲッジスペースを用意
2代目のマツダ CX-5が2021年11月8日にマイナーチェンジを受け、同日から発売を開始しました。なお、現時点で発売日は未定です。
最新のCX-5は単なるフェイスリフトだけでなく、第7世代のMAZDA3から採用されている車両構造技術である「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE」の考え方が採用され、走りの面でもさらなるブラッシュアップが図られているそうです。
見た目で分かりやすいのは、ヘッドグリルや前後ライトのデザイン変更で、さらに特別仕様車の「Field Journey(フィールドジャーニー)」「Sports Appearance」が新たに加わり、既存の特別仕様車で高級感漂う「Exclusive Mode」も進化を遂げています。
ここでは、新設定された「Field Journey(フィールドジャーニー)」をご紹介します。
2代目CX-5は、初代が持っていたSUVらしい道具感(ギア的な雰囲気)が薄まり、都会的で洗練されたエクステリアで人気を集めています。一方で、キャンプなどのアウトドアシーンを想起しにくい雰囲気も漂っていて、オフロードコースや雪上でも高い悪路走行安定性を備える4WDのポテンシャルも十二分には認知されていないかもしれません。
そんなイメージを打破する「Field Journey(フィールドジャーニー)」は、文字どおりフィールドが似合う特別仕様車。
専用のエクステリアやインテリア、機能や装備が用意されています。エクステリアは、流行のアースカラーである新色の「ジルコンサンドメタリック」。「ジルコンサンド」とは、ケイ酸ジルコニウム(砂)のこと。
鋳型(砂型)にも使われている砂の鉱物的な煌めきをボディカラーで表現したそうで、日が差すと滑らかな立体感を帯び、日陰ではソリッドな強い塊感を印象づけるカラー。
マツダらしいのは、いかにもアウトドアテイストというカラーや加飾に頼っていない点で、最大の長所でもあるスタイリッシュでクールな雰囲気は十分に維持されています。それでも、今までとは違うテイストの遊び心も盛り込まれています。
今回のCX-5には、新しいメッシュ形状のフロントグリルが採用されていて、各仕様のグリル内(エンブレムの右側)に、別体の加飾(アクセント)が配置されています。「Field Journey(フィールドジャーニー)」は、こちらが鮮やかなライムグリーンになっているだけでなく、インテリアにもアクセントカラーとして使われていて、いい意味でのカジュアルさをもたらしています。
ほかにも、アンダーガード風の前後バンパーロア、ドアガーニッシュ、ブラックのアウトサイドミラーカバー、「ダークメタル」の17インチおよび19インチアルミホイール(新デザイン)が備わり、タフなイメージも付加。メーカー純正用品やディーラーで購入できるアイテムを用意すれば、さらにアウトドアテイストを演出できます。
しかも「フィールドジャーニー」の足元には、オールシーズンタイヤを装着(ディーラーによっては、オールテレーンタイヤに交換してもらえるそう)。
インテリアにも先述のライムグリーンの差し色(エアコンルーバー)をはじめ、ハーフレザレットシート(シートステッチやパイピング)にも同色のアクセントカラーが用意され、センターコンソールには、新しい走行モード「Mi-DRIVE」スイッチに、同特別仕様車にだけ「オフロード・モード」が備わります。
キャンプやマリンスポーツ、ウインタースポーツなどアウトドア、アクティビティシーンに似合いそうな「Field Journey(フィールドジャーニー)」は見た目だけでなく、ラゲッジスペースは、耐水仕様のフロア、サブトランク(リバーシブルラゲッジボード)になっていて、濡れたり汚れたりした荷物でも積載しやすくなっています。
さらに、今回のCX-5の改良ポイントである荷室の使い勝手向上(フロアボードが上下2段式になったうえに、前後の仕切りも可能。さらに、サブトランクの容量を拡大)もカタログモデルと同様になっています。
なお、積載性を重視するなら「BOSE」製サウンドシステムの非装着車の方がウーファーがないだけ、容量が拡大されたサブトランクの恩恵が受けられます。
(文:塚田 勝弘/写真:井上 誠)