日産が純正アクセサリーで放射冷却素材の「Radi-Cool(ラディクール)」を使ったカーサイドタープなどを発売

■夏場のキャンプや炎天下での駐車時に最適

2021年11月2日、日産自動車は、キャンプから普段の駐車時まで使えるカーサイドタープ、サンシェード、ハーフボディカバーを純正アクセサリー(ディーラーオプション)として設定し、日産キックス向けから販売を開始しました。なお、価格は、同社の発表では明らかにされていませんが、日産キックスのホームページでカーサイドタープのみ3万9600円(税込)と紹介されています。

日産 カーサイドタープ
放射冷却素材の「Radi-Cool(ラディクール)」を使ったカーサイドタープ

今回、発売されたカー用品には、放射冷却素材の「Radi-Cool(ラディクール)」が使われているのが特徴です。ラディクールは、ラディクールジャパンが開発した素材で、ゼロエネルギーで物体を冷却する世界初の「放射冷却メタマテリアル技術」が採用されています。なお、同素材を使った市販カー用品は、ラディクールジャパンによりすでにリリースされています。

日産 サンシェード
日産キックス向けから販売されたサンシェード

単に物体を冷却するだけでなく、環境負荷が少なく、省エネ効果を高めながら実現するという優れモノ。ラディクール社の「放射冷却メタマテリアル技術」は、物体の表層の材料組成とそのミクロ構造を調整。これにより、物体からの電磁波放射を大気にほとんど吸収されることのない領域である「大気の窓」と呼ばれる波長帯(8μm~13μm)に集約させて、地球の熱を宇宙空間に放出できるという驚きの技術。

日産が新たに発売したアクセサリーは、同技術が採用された「ラディクール」を使用することで、一般的な製品に比べてタープ内や車内の気温上昇を抑制することができるとしています。空前のキャンプブームといわれている中、このタープを使えば夏場のキャンプでもより快適に過ごせそうです。また、サンシェードは普段の駐車時から出先まで使えるのはもちろん、ハーフボディカバーも普段使いからドライブ先での長時間の駐車時でも重宝しそう。

日産 ハーフボディカバー
日産キックス向けのハーフボディカバー

なお、日産自動車の総合研究所は、2021年10月にラディクール社と自動車用放射冷却部品の共同開発契約を締結し、新たな実用化を目指した研究開発をスタートさせたそう。ゼロエネルギーで自動車の冷却を行うことは、カーボンニュートラル(脱炭素)の実現でも重要な技術のひとつと位置づけています。日産は、今後もエネルギー消費を抑制しながら、クルマの性能向上、最先端技術や商品の開発に推進するとしています。

塚田 勝弘

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる