■0-100km/h加速は、わずか3.7秒(クーペ)でクリア
アウディAGは、NAエンジン+後輪駆動モデルの新型「Audi R8 V10 performance RWD」を発表しました。「R8 V10 performance quattro」をよりレーシーに仕立てたモデルで、クーペとスパイダーが設定されています。
RWD(後輪駆動)のスポーツモデルは、最高出力419kW(570PS)を誇る5.2LのV10ユニットがミッドに搭載されています。
バケットシート、ダイナミックステアリング、スタビライザー、セラミックディスクブレーキなどの新技術が搭載され、ドライバビリティの向上が図られています。
「R8 V10 performance RWD」は、最高出力419kW(570PS)・最大出力550Nmを発揮。0-100km/h加速は、わずか3.7秒(スパイダーは3.8秒)で、最高速度は329km/h(スパイダーは327km/h)に達します。
組み合わされるトランスミッションは7速Sトロニックで、「Audi R8 V10 RWD」よりも10Nm増強されています。機械式のリミテッド・スリップ・ディファレンシャルは、走りに応じてトルクを最適に配分し、濡れた路面でも最高のトラクションを確保できるそう。
ボディは、ほかのR8と同様「アウディ・スペース・フレーム(ASF)」のアルミニウム製で、大きな部品には、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が採用されています。これにより「R8 V10 performance RWD」のクーペバージョンの重量は1590kg、スパイダーは1695kgと軽く仕上げられています。
エクステリアデザインは、「GT4」の兄弟車からインスピレーションを受け、マットブラックのフラットなシングルフレームラジエターグリルには、R8エンブレムと大型エアインテークを配置。さらに、フロントスプリッターとリヤのエアアウトレットグリッド、楕円形のテールパイプなども印象的です。また、フロントフード下のスリットは、伝説の「Audi Sport quattro」を彷彿とさせるデザインになっています。
ボディカラーは、10色を設定。中でも「アスカリブルーメタリック」は、これまでは「R8 V10 performance quattro」にのみ設定されていた特別なカラーです。
さらに、デザインパッケージはブラックのアルカンターラレザー、メルカートブルーのコントラストステッチなどがインテリアに用意されています。
コクピットで特徴的なのは「モノポスト」と呼ばれる、運転席前の大きなアーチで、レーシングカーのコックピットを想起させます。「モノポスト」は、12.3インチのスクリーンを備えた「アウディバーチャルコクピット」を囲み、独立したケーシングに組み込まれています。
ほかにも、マルチファンクションプラス付レザーステアリングホイールには、2つまたはパフォーマンスバージョンには、4つのコントロールサテライトを用意。「アウディドライブセレクト」やエンジンスタート、パフォーマンスモードやエンジンサウンドの起動、アウディバーチャルコックピットの操作ができるようになっているそう。
シートは、新たに用意されたレザー/アルカンターラのバケットシートまたはスポーツシートになります。ほとんど手作業で組み付けられるという同モデルは、レースカー「LMS GT4」の生産拠点でも製造され、約60%の部品が引き継がれているそう。
後輪駆動の「Audi R8 V10 performance RWD」は、10月21日からドイツで受注が開始されていて、ドイツでの価格は、クーペのベース価格は149,000ユーロ(約1977万円)。スパイダーは162,000ユーロ(2150万円)からとなっています。
(塚田 勝弘)