■「砂漠のロールスロイス」が新型にスイッチ
各高級車ブランドがSUVをリリースしています。その中でも老舗のレンジローバーは、ライバルが増えようとも別格の存在感を放っています。
「砂漠のロールスロイス」ともいわれるレンジローバー。筆者も初めてステアリングを握ったときは、SUV離れした上質な乗り味や高い静粛性、正確なハンドリング、豪快な加速フィール、高い悪路走破性などに驚いたのを鮮明に覚えています。
現行型にはディーゼルエンジンも設定されています。その静かさは、車内にいると、いわれないとまったく分からないほどです。
ランドローバーは、新型レンジローバーのワールドプレミアを英国時間2021年10月26日に開催すると発表しました。同時にティザー画像を公開しています。
1970年生まれのレンジローバーは、約50年間、常にプレミアムSUVをリードしてきました。圧倒的な洗練性と走破能力を兼ね備え、英国などの世界中の王室をはじめ、政治家、ビジネスリーダー、セレブに愛される究極のラグジュアリーSUVとして、絶対的な地位を構築しています。
ジャガー・ランドローバーのプロフェッサー・ジェリー・マクガバンOBE(チーフ・クリエイティブ・オフィサー)は、「新型レンジローバーは、エクステリアの非の打ちどころのない抑制されたデザインが特徴です。完璧な静粛性を備えた室内に至るまで、他に類を見ない個性をもったクルマです。クリエイティブな知性と完璧さを追求し、流行やトレンドを追いかけるのではなく、モダニズムのデザイン哲学と、50年以上の進化を組み合わせることで、これまでで最も魅力的なレンジローバーが誕生しました」とコメントしています。
公開されたイメージでは、伸びやかなサイドビュー、精緻なフロントグリルなどが確認できます。
ランドローバーが2021年5月に公表した「Reimagine」戦略では、「ランドローバー」ブランドを今後5年間で6タイプのEVを導入すると表明。さらに、FCEV(水素燃料電池車)を開発し、2021年中にテスト走行を開始すると明らかにしています。
ジャガー・ランドローバーに限らず、「電動化」が不可欠になっている中、プラグインハイブリッドを含めたどんなパワートレーンを用意してくるのかも気になります。
(塚田 勝弘)