英国トライアンフの冒険バイクに新型「タイガースポーツ660」! ちょうどいいパワーと車格で長距離ツーリングが快適

■660cc・3気筒のアドベンチャーモデル

119年の歴史を誇るイギリスのトライアンフ・モータサイクルズの日本法人、トライアンフ モーターサイクルズ ジャパンは、長距離ツーリングなどに最適で近年世界的に人気が高いアドベンチャーモデルの新型「タイガースポーツ660」を国内導入することを発表しました。

ちょうどいいパワー特性の660cc・3気筒エンジンと、このジャンルの中では比較的コンパクトな車体などにより、日本人でも扱いやすい注目モデルの登場です。

英国トライアンフ冒険バイクに新型タイガースポーツ660登場
トライアンフ・タイガースポーツ660

●取り回しが楽で長距離もストレスなし

アドベンチャータイプのバイクは、オンロードの快適性とオフロードでの高い走破性を持ち、長距離ツーリングなどに最適なことで近年人気が高いジャンルです。

ただし、その多くは1000ccを超えるエンジンを搭載し、車体も大柄で重いバイクも多く、日本人の中でも比較的小柄な体格の人や女性では、乗りこなすのにハードルが高い場合もあります。

その点、今回発売されたタイガースポーツ660のように600〜800ccくらいのミドルサイズクラスであれば、適度なパワーと車体により、取り回しなども楽で、長距離走行でもストレスなく走れるのが魅力。

英国トライアンフ冒険バイクに新型タイガースポーツ660登場
スズキ・Vストローム650

国産モデルでも、たとえば650cc・Vツインのスズキ「Vストローム650」や750cc・並列2気筒のホンダ「NC750X」といったラインアップが設定されており、根強い人気を誇ります。

●カテゴリー初の3気筒エンジン搭載

タイガースポーツ660の特徴は、まず先述したエンジン。このカテゴリーでは初となる3気筒を採用し、最高出力81ps/1万250rpm・最大トルク64N・m/6250rpmを誇ります。

英国トライアンフ冒険バイクに新型タイガースポーツ660登場
タイガースポーツ660のフロントビュー

トライアンフのアドベンチャーモデルには、フラッグシップの「タイガー1200」などもあり、こちらのエンジンは1200cc・3気筒で141psを発揮。排気量が大きい分、もちろんパワーも上ですが、たとえばシート高は835-855mmで、車両重量は269kgあります。

一方、タイガースポーツ660は、シート高は835mmですが、車両重量は206kgと63kgも軽いのです。

英国トライアンフ冒険バイクに新型タイガースポーツ660登場
タイガースポーツ660のエンジン

車体が軽ければ、多少パワーがなくても加速が良くなり、減速時の制動距離も短くなります。また、小回りも効くため、小柄な人などでも逆に扱いやすくなります。適度な車体の大きさとパワーのバランスがいいため、誰にでも快適に乗れるというのが魅力なのです。

足まわりには、フロントサスペンションに、41mmのShowa製カートリッジ式倒立フォーク(トラベル量:150mm)を装備します。また、リヤのモノショックサスは油圧リモートタイプのプリロード調整機能付き。1人乗りか2人乗りかや、荷物を積む場合など、状況に応じた乗り心地の調整をすることが可能です。

また、外装には、高いウインドプロテクション性能を発揮するフロントスクリーンを採用。スクリーンの高さは片手で簡単に調整が可能で、走行中でも天候や風など状況に応じて保護レベルを変えることができます。

●最新の電子制御も採用

タイガースポーツ660には、最新のテクノロジーも満載です。

メーターには、TFTディスプレイ(多機能カラースクリーンインストルメントディスプレイ)を採用。アクセサリーのMy Triumphコネクティビティ・システムを装着すれば、ターンバイターン・ナビゲーションやスマートフォンと連動した電話や音楽といったアプリの使用なども可能。また、GoProのコントロールもできます。

英国トライアンフ冒険バイクに新型タイガースポーツ660登場
タイガースポーツ660のメーター

また、「ロード」と「レイン」といった2つのラインディングモードを採用。スロットルレスポンスとトラクションコントロールの設定を自動調整し、あらゆるコンディションで高い信頼性を誇ります。

さらに、スリップ&アシストクラッチと最適化されたクラッチレバーを装備することで、軽くて簡単な操作が可能。特に都市部でライダーの疲労を軽減する効果をもたらしてくれます。

英国トライアンフ冒険バイクに新型タイガースポーツ660登場
タイガースポーツ660のリヤビュー

ほかにも、新型ツインヘッドライト、コンパクトで一体感のあるテールライト、セルフキャンセリング機能付きウインカーなど、車両全体の照明にLEDを採用。高い効率性と耐久性を実現しています。

●ラゲッジオプションも豊富

40種類以上の豊富な純正アクセサリーが用意されているのも魅力です。たとえば、ラゲッジオプションには、2個のヘルメットが収納できる大容量52Lのトップボックスなどを用意。

英国トライアンフ冒険バイクに新型タイガースポーツ660登場
オプションのトップボックス

また、軽量の鋳造アルミニウム製ラゲッジラックや完全防水のロールバッグなど、好みや積載物に応じてさまざまなタイプのオプションを選ぶことができます。

ほかにも、クラッチ操作なしでシフトアップやダウンができるTriumphシフトアシスト、グリップヒーター、シート下USB充電器、スクロールインジケーター、タイヤ空気圧モニタリングシステムなども設定。これらにより、実用性や快適性などを向上させることが可能です。

なお、価格(税込)は112万5000〜114万円。カラーは青/黒、グラファイト/黒、赤/グラファイトの3色が設定されています。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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