まさに移動する別荘!住宅ブランドのベスが発売した「走るログ小屋」とは?

■クルマでけん引する丸太小屋を発表

近年のアウトドアブームにより、キャンピングカーの売れ行きが好調ですが、住宅メーカーのアールシーコアが展開するブランド「BESS(ベス)」では、なんと移動可能な小型のログハウスを開発!

車輪付きログ小屋の12フィートサイズ「IMAGo iter(イマーゴ・イーテル)」と20フィートサイズ「IMAGO X(イマーゴ・エックス)」を発売することを発表しました。

住宅ブランドのベスが発売した走るログ小屋
クルマでけん引するタイプのログ小屋イマーゴ・イーテルとイマーゴ・エックスを発売

●ログ小屋は前年比221%の大人気

ログ小屋とは、いわゆるログハウス、別荘地などに建てられている丸太の木造家屋を小型化したもの、分かりやすくいえば丸太小屋です。それに車輪を付けて移動を可能としたのが、今回発売されるイマーゴ・イーテルとイマーゴ・エックスです。

発売元のアールシーコアは元々、ベスというブランドでログハウスをメインに製造販売しているメーカーですが、2016年に建てるタイプのログ小屋2モデル(IMAGO-R、IMAGO-A)を発売。

近年のアウトドアブームや、コロナ禍の影響によりプライベート空間を求めるニーズなどに後押しされ、2021年4〜8月には申し込みの前年比が221%という大きな反響を得ています。

今回の移動式モデルは、そういったログ小屋への需要の高まりから、新たな暮らしの楽しみの選択肢として提案したもの。

住宅ブランドのベスが発売した走るログ小屋
地面に設置した状態

移動といっても、ログ小屋にはエンジンなどの駆動機構はありませんので、クルマでけん引することが前提。クルマで引っ張って移動することで、ログ小屋の中での快適な空間を、いつでも、どこでも、大自然の中で満喫できるというものです。

●国産杉材を使用し高い質感を実現

まさに移動する小型の別荘ともいえるこれら2モデル。まず、12フィートモデルのイマーゴ・イーテルは、寸法(壁芯)が3.2m×2m、床面積6.51m2、高さ3.5m。タイプには、木屋根(重量約2.4t)と幌屋根(重量2t)があり、税込価格は386万〜457万円です。

住宅ブランドのベスが発売した走るログ小屋
窓からは大自然が望める

一方、より大きな20フィートモデルのイマーゴ・エックスは、寸法(壁芯)が5.6m×2m、床面積11.27m2、高さ3.6m。タイプは、木屋根(重量3.2t)のみで税込価格は442万円です。

いずれも、ログ壁には、厚さ70mm、高さ137mmの国産杉材を使用。その質感は、さすがログハウスの専門ブランド製というべき高級感を醸し出しています。

なお、これらログ小屋をクルマで引っ張る場合、重量がいずれも2tを超えるため、牽引第一種免許が必要となります。

●どんなクルマでけん引できる?

ベスによれば、けん引するクルマは、12フィートモデルのイマーゴ・イーテルで中型SUV以上、20フィートモデルのイマーゴ・エックスで大型SUV以上が目安だといいます。

また、車種の重量や車体構造によって牽引能力は異なるため、実際に牽引できるかどうかはクルマの販売店で確認する必要があるそうです。

住宅ブランドのベスが発売した走るログ小屋
インテリア

アメリカでは、車輪付きの家はかなり昔からポピュラーで、普通に住める大きな家でさえクルマでけん引する文化があります。

今回発売されるのは小屋サイズなので、道が狭い日本でもなんとか移動はできそうですが、果たして日本でこういった「走るログ小屋」にどれほどの需要が生まれるのか、今後が気になるところです。

なお、今回の発表モデルのうち、イマーゴ・イーテルが走行するシーンは、アールシーコア公式YouTubeチャンネルで見ることができます。

(文:平塚直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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