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■クルマは卒業! でも原付きバイクは乗りたい…それって、できるの?
令和2年の1年間で55万人以上が自主返納した運転免許。
運転免許の自主返納制度は、運転免許がそのものが不要になったり、加齢に伴う身体機能の低下等のため、運転に不安を感じるようになった高齢ドライバーが、自主的に運転免許証を返納することができる制度です。
そこで疑問。
「免許の一部だけを返納する」というのは可能なのでしょうか?
たとえば「普通自動車の運転はもうしないので免許を返納したいが、農作業で使うトラクター(小型特殊自動車)は運転したい」「大型バイク(普通自動車免許)は乗らないが、原動機付き自転車はまだ乗りたい」というような希望をもっているドライバーやライダーもいるはずです。
●運転免許の一部だけを残すこともできる!
こういったリクエストに応えてくれるかというと、答えはイエス。運転免許の一部を取り消し、必要な種類の免許だけを残す(保有)こともできるのです。
ただし、この場合、一部申請取り消しというカテゴリーに入るため、正確には返納ではない。ということになります。そのため、切り替え後の扱いに違いがあります(文末にて説明しています)。
申請については、2種類の手続きがあります。
ひとつめが運転免許の一部返納 ( 一部申請取り消し )。これは、普通免許と普通自動二輪免許を持っている際に、普通自動二輪免許だけを取り消しする際などの手続き。
そしてもうひとつが、一部返納と下位免許の申請。こちらは、普通免許を取り消し、原付免許だけを残すときなどの手続きです。
通常、普通免許だけを持っている場合、免許に記載されているのは「普通」という文字のみ。取り消す免許が普通免許だけの場合、原付免許を残すことを示すために、あらためて下位免許の申請をします。これで「原付」の文字を加えることができるのです。
●どう申請すればいいの? 注意点はある?
実際の申請には、運転免許が必要です。申請は居住する各都道府県の運転免許センターや一部の警察署で可能です。
また、新しい免許証を交付してもらうことに成るための免許証交付手数料、さらに下位免許の申請をする際には一種目増ごとの手数料がかかります。
くわえて、事故や違反をして免許の取消や停止処分の対象になっている場合や、免許の停止処分期間中の場合、初心運転者講習の対象になっている場合は申請ができません。
ちなみに、返納の際に申請すれば、各種身分証明等に使える運転経歴証明書(平成24年に交付後の経過年月に関わらず、本人確認書類として使用可能になった)を発行してもらえますが、一部取り消しの場合は、引き続き運転免許を保有することとなるため、運転経歴証明書の交付は受けられませんのでご注意ください。
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https://clicccar.com/2022/11/01/487287/