■最高のパフォーマンスと美しさを調和させたジェントルなモデル
2021年9月29日、アルピナの日本総代理店であるニコルオートモビルズ合同会社は、ラグジュアリーセグメントにおけるニューモデル、BMWアルピナ B8グランクーペを発表しました。車両本体価格は左ハンドル車が2557万円、右ハンドル車は2602万円です。
現在、アルピナは昨年日本カー・オブ・ザ・イヤーのパフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した効果もあり、B3を中心に納車が長いモデルでは1年かかるほどの人気です。そのような追い風が吹く中、登場したのがBMWアルピナ B8グランクーペです。
「あなたの五感を揺さぶる存在」というキャッチコピーのBMWアルピナ B8グランクーペは最高水準のパフォーマンスとダイナミクス、快適性と美しいデザインを調和させたラグジュアリーモデルに仕上げています。
BMWアルピナ B8グランクーペのボディサイズは、全長5090mm×全幅1930mm×全高1430mm。ホイールベースは3025mmとなっており、ライバル車はメルセデスAMG GT4ドアクーペ、アストンマーティンDB11、ポルシェパナメーラ、マセラティクアトロポルテです。
装着されたフロントスポイラーのエアインテークを通じて、インタークーラーに十分な空気を供給。また、ディフューザー形状のリアバンパーはグランクーペのもつ精緻なデザインラインに溶け込み、控えめなリアスポイラーは、クーペのもつ流れるようなシルエットを損なうことなく、その美しいボディラインの輪郭を拡張しています。
インテリアでは、レーザー刻印でアルピナエンブレムをあしらったクリスタル仕様のiDriveコントローラーやイルミネーション付ドアシルプレートを採用。ステアリングには、絶品の握り心地をもたらす転園のラヴァリナレザーを採用するなど贅を尽くした空間となっています。
搭載しているエンジンは、最高出力621ps、最大トルク800Nmを発生する4.4L V型8気筒ビ・ターボ(ツインターボ)。3基のサブウォータークーラー、大型のトランスミッションオイルクーラー。そしてアルピナ独自仕様のインタークーラーで構成されるアルピナクーリングシステムを搭載。高性能化されたエンジンへの負荷を低減しています。
組み合わされるトランスミッションは、アルピナ・スウィッチ・トロニック付き8速AT。選択されたドライブモードにより、走行状況に応じて適切なシフトプログラムを選択できるように設計されています。また、マニュアル操作時にはミリ秒単位で超高速シフトチェンジをドライバーに提供。シフトチェンジはステアリングの裏に設置されたアルピナ・スウィッチ・トロニックボタンで行うことができます。
駆動方式は、BMW xDriveをベースとした4WDシステムを搭載。リアにはLSDが装着され、特にコーナリングにおいて、BMWアルピナ B8グランクーペのポテンシャルをいかんなく発揮できるようになっています。0-100km/h加速は3.4秒そして、巡行最高速度は324km/hで、この速度でもハンドル操作ができることを示しています。
最高水準のパフォーマンスを支える足元には、アルピナ史上初の21インチの大径ホイールを標準装備されました。アルピナの象徴的なアイコンである伝統の20スポークデザインを踏襲した21インチの鍛造ホイールによりBMWアルピナ B8グランクーペの血統を表現する要素の一つとなっています。
●ルーツいえるE24型6シリーズクーペベースのアルピナB7Sターボクーペ
また発表会場には、BMWアルピナ B8グランクーペのルーツいえるE24型6シリーズクーペをベースとした限定30台のB7Sターボクーペが展示されていました。
世界一美しいクーペと呼ばれたE24型6シリーズクーペに最高出力330ps、最大トルク500Nmというハイパワーな3.5L直列6気筒ターボエンジンを搭載したモデルです。
発表されたBMWアルピナ B8グランクーペは、このB7Sターボクーペの美しいスタイリングと高いパフォーマンスを受け継いだ正統な後継車と呼べるモデルでしょう。
(文/写真:萩原文博)